えりいつ だいすき東海村 クローバー通信

恵利いつの村議会報告

平成24年12月議会質問内容

 12月3日の朝、中央自動車道の笹子トンネル内で天井の崩落事故が起きました。私は3週間前に、東海村版おひさま発電所に関心を持つ有志7人で長野県飯田市へ視察に行き、その帰りに笹子トンネルを通りました。まっすぐなトンネルが延々と続いていたことが印象的でした。本来ですと、快適な走行を楽しめる高速道路です。天井が落ちてくるとは、だれが想像したでしょうか。またもや、この日本において想定外、起きるはずのない事故が起きたのかと考えたのは私だけではないと思います。突然の天井崩落に巻き込まれ、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りいたします。
 さて、飯田市は関係事業団体と行政の協力により、持続可能な環境モデル都市計画を進めています。地域全体で低炭素な環境文化都市を目指し、二酸化炭素の削減に数値目標をしっかりと立て、経済的仕組みにより支える政策を立案しているとのことでした。具体的には、まちづくりとセットで市民が新エネルギーを利用できる社会づくりを進めること、林業の関連産業を環境、エネルギーの観点から見直すことなどです。日照時間に恵まれているとのことで、早くから太陽光システムの導入が進み、NPO法人から始まった取り組みが市民、事業者、行政のパートナーシップにより、今ではおひさま進歩エネルギー株式会社にまで成長しています。
 また、森林の割合が総面積の84%を占める飯田市では、木質ペレットの利用拡大にも力を入れるなど、まさにまちぐるみで省エネ、節エネ、創エネの環境問題に取り組んでいることに感心しました。
 まだまだ学んできたことはありますが、質問に移ります。
 1問目は、省エネ、節エネ、創エネの取り組みについてです。
 さて、東海村はこれまでにも行政自らが先行して実行し、また村民や業者にも協力を呼びかけ、地球温暖化問題へ積極的に取り組んできましたが、昨年の3・11福島第一原発事故により、エネルギーバランスの見直しが求められる今日においては、省エネルギーや節電によるCO2の削減はもとより、創エネ、つまりエネルギーの地産地消に積極的に取り組むべきであると私は考えます。
 1回目の質問は、太陽光発電システム補助金申請のあり方についてです。
 行政における太陽光発電導入は計画的に進んでいるようですが、民間へのさらなる拡大のためにも、太陽光発電の補助金申請のあり方について見直しが必要と考えます。このことは9月議会でも触れました。昨年度はキャンセル待ちの方を含め、希望者全員に補助金の支給ができたということだから、これまでの方法でもよいかと思ったのですが、やはり改善したほうがよいという考えに至りました。
 例えば、年度末3月に入って、ぎりぎりにキャンセルが出たり、また申し込み時にキャンセル待ちと聞いただけで計画を見送る人がいるかもしれません。さらに、パネル価格の低下などにより、設置費用が安くなっていることなどから、補助金の額を見直す一方、対象件数を増やすなど考慮すべき点が幾つかあると考えますが、いかがでしょうか。
  • 経済環境部長
     それでは、太陽光発電システムの補助申請のあり方についてお答えいたします。
     補助申請の受け付けに関しましては、ご指摘のとおり予約申し込みをしても最終的にキャンセルをされる方がおります。そのために補助申請の未提出に対しまして、電話等で意思確認を行っておりますが、結果的に補助を受けられなかったというキャンセル待ちの方もおります。こうした事例に対応するために、先着順による予約受け付けから設置完了後の補助申請とすること、また設置費用が低下していることから補助交付単価の見直し等と交付対象枠の拡大など、現在来年度の補助実施に向けて要綱の見直しの検討を行っているところです。
 ぜひ、希望するたくさんの方が設置できるような仕組みにしていただきたいと思います。
 再質問として、節エネの視点から質問いたします。雨水利用の文化をもっと広めるべきという思いからの質問です。
 質問通告から逸脱しているようですが、大きくとらえると節エネ、つまり節電につながります。それは、水道水をつくるためには電気を使うからです。庭や花壇の水まきには浄水場でつくられた一級の水である必要はなく、雨水をためたもので十分です。雨水利用については、3日に開かれました全員協議会のときに江田議員からも出ましたが、有事のときの緊急的生活水にもなります。また、主婦感覚で言えば節約生活にもつながります。来年4月には水道料金の値上げが予定されていますが、逆ざやが生じている現行の料金体系では仕方のないことと理解します。とはいえ、家庭の出費を少しでも抑えるためにも、節水は大切です。公共施設においても、やはり節水は大切です。
 そこで、質問は、東海村の公共施設における雨水利用はどの程度進められているのか、またそれによる節水効果がどの程度なのかを伺います。
  • 経済環境部長
     それでは、公共施設における雨水の利活用についてですが、既に雨水タンクを設置し、有効利用している事例がございます。一部をご紹介したいと思います。近年建設された石神小学校や白方小学校においては、地下タンクを設置し、屋外の散水などに活用しております。今後建設される学校施設についても、同様の設備を設置する予定です。また、役場庁舎でも、庁舎建設時に容量200トンの地下タンクを設置し、屋外散水や水洗トイレ等に利用などをしております。この利用率関係、節水がどのくらいしているかというのは、ちょっと調べておりませんので、それは今のところはお答えできません。
 なかなか雨水をどれぐらい使って節電効果が得られたかというのは難しいかと思いますので、そのお答えはいいとします。
 再々質問に移る前に、いろいろなところで雨水利用がされていることがわかりました。今後は雨水タンクの設置がない公共施設にも導入を進めるように、関係各課と検討を行っていただきたいと思います。
 再々質問の前にもう1点。東海村は今年3月、世界水の日こども会議の会場となりました。参加した子供たちにはよい経験であったと思いますが、1回のイベントとして終わらせるのではなくて、水の大切さを根づかせるためにも、来年2月に開催される環境フェスタなどで雨水利用を促進するキャンペーンなどをやったらいいと考えます。これは意見です。
 蛇足としてつけ加えますが、飯田市では庁舎の前に雨水タンクの見本が2種類設置されていました。実物を見ることで雨水タンクの導入のきっかけづくりになるだろうと思いました。
 再々質問として、創エネ、つまり東海村における地産地消エネルギーをつくるという視点から村長にお尋ねしたいと思います。
 公共施設への太陽光発電の導入を着実に進めようとしていることを評価いたします。この政策に村内の意欲ある事業者が競争力をつけて参入できることを願っています。そのことは地域の活性にもつながるはずです。関係業者が共同体を組むことで大きな仕事を請け負うに足りる企業体、組織になれば、東海村の商工業者間に新しい展開が生まれると私は考えます。10年近い歴史ある飯田市のおひさま発電所とは成り立ちが違いますが、東海村版おひさま発電所の初めの一歩になることを期待しています。
 6月議会、9月議会と太陽光発電の導入について質問しましたが、今回はその他のエネルギーの地産について提案です。再生可能エネルギーには注目されている小水力発電はじめいろいろな発電方法がありますが、私はバイオ燃料について関心を持ちました。雑草からバイオエタノールをつくり、発電することができると聞き、インターネットで調べてみました。
 村長はご存じのようですが、ほかの方のために少し説明をさせていただきます。
 セルロースを分解してエタノールをつくるという夢のような話が紹介されていました。NHKのテレビで放送されたようです。厄介者でしかなかった雑草が燃料になるのであれば、環境にどれだけよいでしょうか。特産品のサツマイモのつるや皮から、また家庭やオフィスから出る紙ごみからもエタノールが生産できます。里山整備のときに出る草木なども利用できるようになればプラスアルファの価値が生まれ、ボランティア活動がこれまでより楽しいものになります。
 エタノールの採算ラインは1リットル当たり100円と言われているところ、紹介されていた会社のプラントでは50円ほどで生産できるそうです。ちなみに国のプラントでは150円かかっているとのことですから、いかに性能がよいかがうかがえます。
 雑草からエタノールをつくることは、村の政策においていろいろな分野に展開できると考えます。例えば雑草一山に幾らかの報償金でも出せば、昔の道普請のような住民の自主的な活動が生まれ、業者に依頼せずに済むかもしれません。放置され、荒れている里山や道路わきなどの美化が進められることは、東海村の環境政策にとってもよいことと考えます。
 エタノールを製造した後の残渣は肥料として畑に戻せばいいのです。低酸素社会を目指す観点から、雑草や農業の廃棄物等からできるエタノールはカーボンニュートラルであり、CO2による環境負荷がありません。循環型のエネルギーです。加えて、原発事故の被災地飯舘村の実験では、これは環境省と行ったようですが、この実験では放射性物質との分離にも成功したとのことです。3・11の影響を受けた現状では、枝葉、草を堆肥にするより、まずはセルロースを酵素で分解してバイオエタノールと放射性物質を分離していくことで、少しずつでしょうが、環境がきれいになっていくと考えます。これが夢のような話と思ったゆえんです。
 そのほかにも、バイオエネルギーとしてお芋を生のままスライスし、乾燥されると良質の燃料となり発電できるなど、幾つかの方法でエネルギーをつくる長年の研究なども話題になっていますが、まさしく3・11以降のイノベーション、技術革新であると感じます。
 費用対効果はしっかり検討しなければならないことですが、太陽光発電のほかにも東海村に適したエネルギーの生産に取り組むことなど、地産地消のエネルギー政策について村長のお考えを伺います。
  • 村長
     ただいま、おもしろい提案と言ったらちょっと語弊がありますが、これからの未来を切り開いていく一つのきっかけというようなご提案だろうと思いますが、はっきり言えることは、私は福島第一原発事故が起きたということで、これは日本全体がエネルギー転換をしていかなければならないと。それは、はっきり言いますと脱原発、これをやってかなければならない。これは、やろうがやるまいが結局はやらざるを得ないと思っております。
     今、原発の再稼動云々と言っておりますが、これはそう簡単にできる話ではない。これは日本ではもちろんでありますが、私は全世界に波及している話だと思います。ですから、やっぱり原発に依存してエネルギーを確保していくというやり方は、これは私は過去のものになったと。そのことは、はっきり認識する必要があろうと思います。
     原発の持っている性格が極めて象徴的であるということは、いわゆる巨大で集中型の発電方式だということでありますが、このことで私は世界全体の70億人の人々の生活を賄えるとは、とても思えません。そういう点では、エネルギー転換の時代に入ったということは、私は率直に言うべきだと思いますし、そう思っております。
     EUでは、ヨーロッパでは、もう10年以上前からエネルギー転換を進めてきております。それから、中国も、それからアメリカも、かなり自然エネルギー、新しいエネルギーを使うということについて積極的にやってまいりました。今まで日本はそれにほとんどふたをしてきたと。自然エネルギーを活用ということについてはふたをしてきたということでありますが、これから本格的に、やはり導入の時代、これに入らざるを得ないと思っております。政権交代があろうがなかろうが、私はそれはやらざるを得ないだろうと思っております。
     あと、もう一つは、エネルギー転換に必要なことは覚悟でありますね。ドイツに恵利議員も、それから東海村の村会議員の皆さん何人かは行ったまちでございますが、フライブルクというドイツのまちございますね。フライブルク、これはかつて原子力発電所を持っていたまちでありますね。それが原子力発電所を廃止して、今や世界的な環境都市として有名になっている都市で、皆さん見てきたわけだから、私よりは詳しいのかもしれませんですが、その原発を選ぶのか、それともそこから脱却するかというときの調査が市民の意見聴取をしたようでございますが、原発をやめると電気料金は2倍になる。それでも原発をやめますか、新しいエネルギーにしますかということであったそうでございますが、最初の時点では10%の人たちが2倍でもいいと。それから次々と、それから原発をやめ、新しいエネルギーを取り入れていくんだという人たちがどんどん増えていったと。それが今のフライブルクだということですね。
     もちろん2倍にはならなかったわけでありますが、しかし2倍でもいいかといって、それを選ぶという、このあたりの理念とか倫理性といいますか、そういうものが私はエネルギー転換には必要なんだろうと。コストが高い、コストが高いと言って、そのためにそのままだらだらとやっていく限りは、私は転換なんかできやしまいと思っていますが、雑草からエタノールと。それは原理的にはあり得ると。しかし、それは技術的に、また経済的にそれが成り立つかどうかというのは、これからの私は課題だろうと思っております。
     当然セルロースがあるわけですから、雑草からエタノールは取れると。これは、私はアメリカにはトウモロコシが、コーンがあって、そこからエタノールを取るというのは非常に有利ですねと言ったら、アメリカ人のほうが「おまえのところは雑草があるじゃないか」と言われまして、雑草からエタノールは取れるということなんで原理的にはそうだと思いますし、技術的にもそれはできると思うんですが、まだまだ経済的に云々ということは難しいのじゃないのかなと思っていますし、飯田市と東海村と違うのは、我々のところは太陽は同じです。飯田市と東海村は太陽は同じでありますが、バイオということになったらば、これは飯田市はバイオはありますが、森林地帯ですからできますが、我々の東海村はなかなかバイオまでは行き得ないと。それから、飯田は水力は可能ですね、山がありますから。でも、我々のところの水力がなかなか難しいということで、今のところ東海村といたしましてはソーラーで行こうかということです。
     ソーラーはご存じだと思いますが、太陽から地球に降り注ぐエネルギーは1時間で全世界のエネルギー消費量の1年分を賄うというようなことを言われる、膨大なものでありますし、その技術もどんどん私は進歩してくるだろうと思っております。
     東海村におきましても、ご質問の中にも出てまいりましたですが、地域の中で地産地消ということで地域の業者が発電会社をつくって、そしてその東海村の土地を利用して発電を供給するというシステム、これをどんどん広めていきたいと思いますが、なかなか土地の問題もございますが、そのほかメガソーラーをつくりたいという人たちの導入ということも考えていきたいと思いますし、それからここには原子力研究開発機構や、あるいは電力会社もあることでありますから、そのような電力会社においては波力発電とか、そういうこともチャレンジしているようでございますので、そういう点では我々のところは目の前に海がありますので、それをということで考えてはおりますが、なかなかそうすぐにというわけにはいきませんですが、私は先ほどのフライブルクの話じゃございませんですが、我々は覚悟していく。そして、原発に依存して、このまちの将来のあるとは私は思えないということを言っておきたいと思います。
     以上です。
 次の質問に入る前に、少し感想を述べさせていただきます。
 フライブルクの都市を私たち議員も見させていただきましたが、本当に活性化されて、もともとというか、中心市街地がちょっとドーナツ現象になっていたところをパーク・アンド・ライドを導入したりとか、太陽光発電をどんどん導入したりとか、いろいろな環境政策で本当に活気あるすてきなまちだったことを、今、村長のご答弁を伺いながら思い出しました。
 それから、最近見たテレビのコマーシャルで、ガソリン会社が風力だったか何か別のエネルギーということでコマーシャルをしておりました。やはり会社もいろいろな会社、民間では覚悟を決めて、いろいろな取り組みをしているのかなと、そのテレビを見たとき、コマーシャルを見たときに思いました。
 雑草やお芋などは東海村では身近な素材です。こういうものを使って、もしエネルギーが少しでもできるんであれば、環境まちづくりにつながり、いろいろなところへの大きな可能性が広がると思いますので、このことは引き続き学びながら取り組んでいきたいと思います。
 ここで、行政マンの取り組みの例を1つ挙げさせていただきます。七、八年前、3・11より随分前の話ですけれども、栃木県茂木町ではカリスマ行政マンの仕掛けで落ち葉1袋を幾らかで買い取り、堆肥をつくって販売するシステムをつくったら、冬場はもっぱらこたつのお守りだったお年寄りが落ち葉を集め、お小遣いを得て生き生きとなり、里山がきれいになったという講演を聞きました。その二、三年後に視察に行きましたが、確かに山がきれいでした。落ち葉の堆肥は直売所で売られ、野菜には落ち葉堆肥栽培シールが張られていました。お年寄りが生き生きなったことで、その後、国保税が下がったというおまけまでついたことを視察のときに伺いました。要は、どのような仕組みをつくるかで波及効果が違うことです。東海村の行政マンの能力が次々と花開き、結んでいくことを期待しています。
 また、飯田市のように民間の意欲が形となり、まちおこしにつながっていくことを期待しまして、次の質問に移ります。
 2問目は、精神障害者のための授産施設について質問いたします。
 私は七、八年前から、精神障害者と時間をともに過ごすボランティアに参加しています。活動の中で近隣の授産施設を見学に行く機会が何度があり、そのたびに東海村にも精神障害者の方たちが働く場ができないものかと考えていました。現在「なごみ」内で喫茶「響」と館内の清掃の仕事はありますが、見学に行ったところでは行政とは違った民間ならではの取り組みがされていました。
 「なごみ」の中にある「青い鳥」は、引きこもりがちになる当事者さんの居場所として自宅から外に出るという初めのステップになっていると考えます。そして、喫茶コーナーや館内清掃は次の段階です。知的障害や身体障害の方々には「絆」内にある障害者センターや民間の授産施設として幸の実園、まつぼっくり、たんぽぽとありますが、精神障害の方にはこれまで「なごみ」だけで次の選択肢が村内にはありませんでした。福祉に力を入れている東海村なのにという思いでいましたが、ようやくひたちなか市にある事業所が東海村においても活動拠点の整備を始めることになりました。
 精神障害は知的や身体障害に比べてソーシャルインプルージョンの理念、つまり包み込む社会、支えともに生きる社会、その理念がまだ低いと思われます。地域の方々の温かなご理解は大切です。また、村内にあります他の授産施設との連携も必要になると考えます。精神障害者のための授産施設の開所について、今後のサポート体制を含め、村の考えを伺います。
  • 福祉部長
     お答えいたします。
     本村におきます精神障害者に対する取り組みにつきましては、「なごみ」内の地域生活支援センターでさまざまな相談、支援を行っているところでございます。議員のお話にありましたように、引きこもり防止、外出支援という観点から精神障害者の方の居場所としてのスペースづくりにも取り組んできおります。また、就労支援といたしまして「なごみ」にあります喫茶「響」で就労訓練を行っているところでありまして、現在6名の訓練性が就労訓練を行っております。これまでに2名の方が一般就労についている、そういう実績となっております。
     今回ひたちなか市の事業所が、これまで村内になかった精神障害者の自立訓練施設を開設されるということにつきましては、一人ひとりを大切にし、障害者が住みなれた地域で自分らしく生きていける環境づくりを進める上で非常に期待しているところでございます。私も福祉部に参りまして7年目になりますが、その間ずっとラブコールを送っておりましたところでございますので、今後大いに期待しているところでございます。
     あわせまして、精神障害に対する村民の方の意識啓発、理解を図るということも大変重要なことと認識いたしております。村といたしましても、窓口や広報を通じまして事業活動をサポートしてまいりたいと考えております。
     以上でございます。
 ラブコールまで送っていただいたという力強い福祉部長のご答弁ありがとうございます。ストレスの多い現代社会において、精神の病はだれにでも起こり得ると言われています。温かなご理解と力強いご協力をお願いして、次の質問に移ります。
 3問目は、安全な通学路の確保についてです。
 今年4月に京都府亀岡市で小学生ら10人が死傷した事故をはじめ通学時の痛ましい交通事故のニュースが続きました。この状況を受けて、文部科学省、国土交通省、警察庁の3省庁が通学路の緊急点検をしたということですが、村内においてはどのような状況なのかを伺いたいと思います。
 まず1点は、村内児童生徒の通学時の交通事故状況について伺います。
 件数だけではなく、特徴的な傾向があれば例を挙げてください。また、緊急点検の結果はどうだったのか、どのような対策がなされたのか、もしくは今後、取り組もうとしているのかを教育現場と道路整備の視点からお答えください。
  • 教育次長
     それでは、恵利議員の通学時の交通事故の状況と緊急合同点検の結果と対策について答弁させていただきます。
     まず1点目の子供たちの事故の状況でございますが、平成23年度、昨年なんですけれども、小学校が3件、中学校が6件、本年、平成24年でございますが、11月末現在におきまして、小学校で2件、中学校が7件の交通事故がございます。
     主な事故の内容でございますが、小学校におきましては例えば横断歩道中の自動車との衝突及びちょっとした飛び出しとかというような、飛び出して車と接触したというようなことでございます。中学校におきましては、大半が自転車通学時におきまして、ちょっとしたところから出てきた車との接触というものでございます。
     続きまして、緊急合同点検の結果と対策でございますが、6月議会と9月議会で答弁しておりますが、ちょっと重なる部分もありますが、その後の対応についてちょっと話させていただきたいと思います。
     8月に消防防災課、みちづくり課、ひたちなか西警察署と通学路を合同点検した結果に基づき、その対策については継続的に協議を行いながら対応しております。結果につきましては、今後みちづくり課におきまして村ホームページで公表する予定となっております。
     今回の点検を受けまして、通学路の安全確保の対策といたしましては、学校や保護者による立哨や見回り活動のほか、交通安全教室など継続したソフト面への対策及び今度はハード面の対策ということで、これにつきましてはみちづくり課とか消防防災課が担っていくわけでございますが、これらにつきましても関係機関との協議を持ちながら、現在のところまで対策済みが1カ所でございます。また、現在対応中のものが5件ございます。いずれにしても、できるものから順次、早急に対策を行っているというのが現状でございます。
     今後につきましても、緊急性を考慮して優先順位をつけまして早急に対応していきたいというふうに思っております。
     続きまして、教育委員会の対策でございますが、学校における通学路の点検と児童生徒への注意喚起、交通安全教室、また登下校時における保護者、地域の皆様と見回り活動などにより通学時の安全確保の取り組みを継続してまいりたいというふうに思っております。
     先ほど中学校の自転車の飛び出しということがありましたけれども、中学校におきましては通学時の自転車事故が増えていることから、毎年4月に自転車の交通安全教室を開催しております。また、特別に南中学校におきましては、自転車の実技指導も行っております。村でもヘルメット購入に対する助成を行うなどして、生徒の自転車通学における安全対策というものを講じてございます。
     いずれにいたしましても今年度の京都府の亀岡市での事故を踏まえまして、これまでの取り組みを継続しながら、今後も関係機関及びそして地域と十分に連携、協力関係を結びながら、点検と対策の実施により通学路の安全確保の実現に向けた取り組みを着実に推進していきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
     以上です。
 子供たちの通学路の安全確保については、自治会の役員さんの中からも、やはりしっかり取り組んでいかなければいけないというお話を伺ったところで今回質問させていただいております。今いろいろお伺いしましたが、大きな事故とまではいっていなくても、今は接触ですけれども、大きな事故につながりかねませんので、しっかりと今後とも取り組んでいただきたいと思います。危険な箇所については、子供たちと先生、保護者、地域が共通認識を持つことが大切です。地域住民への注意喚起をすることで、みんなで子供を守るという意識が高まると考えます。
 先ほどの答弁で、危険箇所についてはホームページで村民にもお知らせするとのことですが、ホームページを見られる方というのは、村内でまだまだ一部の方かと思いますので、ぜひそういう危険箇所、皆さんで認識するためにも、紙媒体、プリントをつくり、回覧などで広報することも必要と考えます。自転車の安全についてですが、利用者が集まる中学校や駅周辺の整備は優先的にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 このことは、関連する質問をするたびに申し上げていますが、自転車によるまちづくりのためにも、ハード面の整備と自転車のマナー向上の取り組みもあわせてお願いいたします。
 そこで1点質問です。
 教育現場において通学路を児童と先生が実際に歩いて、どこが、どのように危険なのかを確認し合う具体的な指導をしていただけると、子供たちは危険を予測しやすいかと考えますが、教育現場での取り組みはいかがでしょうか。
  • 教育次長
     追加質問についてお答えいたします。
     現在、教職員、学校の先生と保護者を中心に通学路の現状確認や立哨などを行っております。あと先生自ら、教職員自ら通学路を実際に歩いて現状を把握した上で子供たちに指導するなど安全確保に向けた取り組みは行っております。また、その際に、うちのほうの指導室もできる限り立哨に立ち会って、常に現場の状況を把握しているというのが現状でございます。
     以上です。
 日々の先生方、教育現場での配慮に感謝いたしまして、引き続き安全確保よろしくお願いいたします。
 1点提案です。今は解散しましたが、東海村にありました、今は課の名前にもなっておりますけれども、みちづくり塾は、人に優しい道づくりを目指して塾生と行政、そして地域の協力を得て一つのモデルをつくってきました。みちづくり塾のやり方がすべてに当てはまるものではないにしても、数年間積み重ねた経験は貴重であると思います。安全対策の検討会などのときに塾生、私も塾生ではありましたが、もっと熱心に取り組まれた方々がいらっしゃいますので、そのような方から試行錯誤の経験を聞くことは参考になることが多いと思いますので、ぜひご検討いただきたいと思います。
 担当課はご存じでしょうが、ことし8月に文科省、国交省、警察庁から出された通学路の交通安全の確保に関する有識者懇談会意見取りまとめの中に、「子供の命を守るというメッセージを明確に打ち出すことが重要」とありました。有識者からの細部にわたる意見書はボリュームのあるものでしたが、私にはこの1行が大きなポイントと感じました。
 もう一度言いますね。「子供の命を守るというメッセージを明確に打ち出すことが重要」ということです。村内における道路事情において、地域の理解や協力が得にくい場合もあるかと考えますが、子供の命を守るという姿勢をしっかりとお伝えすることで協力も得やすくなると考えます。とは言っても、いろいろ困難な状況が出てくるでしょう。大変でしょうが、子供の命を守るために頑張ってください。
 以上で質問終わります。