えりいつ だいすき東海村 クローバー通信

恵利いつの村議会報告

平成30年12月議会質問内容

 1問目、(仮称)歴史と未来の交流館建設計画取り下げを求める2,175名の署名を村長はどのように受けとめられたのかについてお伺いいたします。
 交流館建設計画に私自身が疑問を持ってから、私はこの計画に対する村民の声を本会議の場のみならず、時には担当職員に、そして村長に直接届けてきました。また、個人的にも街頭で調査をしてみたりしました。担当課が行った調査では8割が建設賛成ですが、街頭アンケートでは8割の方が建設に反対もしくは疑問という結果でした。みすずの会で行った議会報告会においても、この計画に疑問の声を多くいただきました。このように住民の意向把握において、行政と私たちの調査結果とは大きく乖離したままです。
 そして、新たに住民の意向調査をすることなく事業は進み、大きな樹木が生えているやぶがあっという間に工事現場に変わりました。五、六年前になるかと思いますが、光風会のときから建設予定地の下草を刈り、森の魅力をみんなで確認してみましょうと提案もしてきました。その作業も我々がボランティアでやりますよと申し出ましたが、それには及びませんと断られ、今年10月まではぼさぼさのやぶのままでした。
 先の9月議会において江田議員は、下草刈りはよいとしても、現段階での樹木の伐採は許されるものではないと言いました。しかし、あっという間に樹木が伐採されてしまって、信じられない光景を目の当たりにすることになりました。
 コナラや桜などシンボル的な木は残してはありますが、想像以上に薄っぺらです。住民からは「行政の仕事はいろいろとおくれがちなのに今回の樹木の伐採は早かったね」「切ってしまえば反対している人が諦めると思っているのかな」「民間の事業かと思った。ひどい状況だ」などさまざまな落胆の声が聞こえてきます。
 そのような中、去る11月5日、歴史と未来の交流館建設事業計画の取り下げを求める2,175名の署名を、交流館建設を考える会の代表5名とともに村長に提出しました。そのとき村長は「具体的数字で示されたことは初めてであり、重く受けとめる」と言われましたが、重く受けとめるとは具体的にどのように受けとめ、どう考えられたのかお伺いいたします。
 2点目です。村長に署名をお渡しした際にも、樹木の伐採については先延ばしにしてほしいと住民が訴えました。それに先立ち、村長との面会の予約が1カ月先になるということでしたので、9月末か10月初めに副村長にも同じような申し入れを議員でやりました。建設費の計上もされてないこのタイミング、なぜ伐採を急がれたのでしょうか伺います。
 3点目です。山田村長は、この計画は前村長のときからの継承と言われていると複数の方に聞きました。村長になる前に決まっていたこととは何、何が決まっていて、何を引き継がれているのか。
 以上3点お伺いいたします。
  • 村長
     お答えします。
     11月5日に2,175名分の署名そのものも拝見させていただきましたし、代表の5人の方からご意見を伺いました。当然、皆さんいろいろな思いがあって署名をされていますので、その村民の思いですから、それはきちんと受けとめさせていただいたということで、そういう発言をいたしました。
     そこで、5名の方とお話をしましたが、理由はさまざまでありますので、いろいろな理由があって書面に署名されたということですので、そこについては私自身もまだ説明が足りない部分もあるのかなというふうには感じましたけれども、そういうふうな思いは持ちました。
     なぜ急いだのかということですが、今年度、造成工事までは予算措置はされていたものではありますので、行政としましては今、実施設計を進めておりまして、当然、次は実施設計が終われば今度は建設工事に入りますので、その入るためには造成工事は必要になりますので、そういうスケジュールからすると当然の流れということで、それは進めさせていただきました。特に急いだということはありませんので、今年度当初から計画したものを進めたということであります。
     3点目の何を継承されたかということにつきましては、これは文化財の保存・展示・活用につきましては、過去からいろいろ計画が出され、消え、私が直近で私自身がかかわったと言いますと、生涯学習センター構想ですね。当初は役場庁舎の隣に建てると。そのとき私は副村長でしたので、その計画は知っておりまして、その中には生涯学習センター、中央公民館の機能をそちらにのせると。そこに歴史資料館も入るということで、全て包含した大きな施設の構想があって、ですからそこでもう文化財の保存・活用・展示というのは継承されたと。
     今回は中央公民館を先に、耐震性の問題があって文化センター脇にプレハブですけれども、そこを整備したので、残っていた歴史資料館と青少年センターの分が新たな施設として引き継がれたというふうに思っていますので、生涯学習センター構想から引き継いでもいますし、その前の時代からも、やっぱり東海村の文化財の保存・展示・活用については歴代の村長の時代からも、これは議論されてきたことなんで、これは当然そういうものが必要だということはずっと継承されているというふうに感じています。
     以上です。
 交流館建設を考える会は、江田、清宮、そして恵利の3議員が連絡先になっていますが、約30名の住民がその中にいます。10月に入って、みんなで急ぎ集めた署名が2,175名になったのです。数名分の人もいれば50名、100名と署名を集めた方もいらっしゃいます。中には250名を超える署名を集めた人もいます。住民の皆さんが自らやっているのです。まさにこの自治基本条例にあるように住民自らが考え、自らが決め、そして自らが責任を持って行動できるというその住民自治、自治基本条例の住民自治ですね。この部分で動かれていると思います。
 自分で言うのもおこがましいですけれども、私も頑張りました。それは住民の声を届けるのが仕事であり、山田村政を支えることだと思うからです。署名を集めている間も、住民の皆さんにお声をたくさん聞かせていただきました。「署名活動してもらって、自分の考えを示すことができます」と何人の方からも同じようなことを言われました。ほかの署名活動をしている人も同じようなことを、そういう人からも同じようなことを聞いております。
 私の署名活動では9割以上の方が「要らない」または「考え直すべき」でした。そういうご意見でした。大方は反対だからとすぐに記入されました。また、知り合いに声をかけて署名を集めるよと言われた方もいらっしゃいます。
 中には悩んだ末に名前を書かれた方もいます。そして、悩んだ末に書くことができないと言われた人もいます。その理由は、1つ、一番大きいのが「村長と顔見知り」、何か関係があるということですね。そして、2つ目は、「家族や自分が行政に関係している」、お勤めしていたり何かの委員に入っているということです。「建物は要らないけれども、署名するのは抵抗がある」「よくわからないので」など、そういうご意見でした。
 村長は署名活動した住民の方々を前に「署名は知り合いに頼まれれば書くものと思う」といったような意味合いのことを言われたと、その現場にいた方から聞きました。私自身、署名活動で動き回りましたので、この2,175名の署名はとても重いと実感しています。知り合いが持ってきたから署名したという方がゼロではないでしょう。しかし、村長に対する、いわゆるそんたくが相当数あったことも事実です。
 先ほども言いましたが、署名を断られた方の一番多い理由は「村長と知り合いだから」というものでした、私の経験では。
 再質問の1点目として、村長の声を届けるため、自らが動いた方々に対して「頼まれれば書くもの」との評価は、署名をした人に失礼であると私は思います。2,175名集まったことに対して、もう一度村長のお考えを伺いたいと思います。
 造成については以前から決まってきたこと、予算も通ったというところですね。確かに今年3月、賛成多数で可決承認されました。当時、私たちに説明されていたのは12億でした。12億から一気に15億9,800万円、約16億ですね。村の持ち出しだけで考えると5億の予定が9億円、2倍近くになった。予算が約2倍ですね。普通ではあり得ないことだと思います。このように建設費が膨らんだことに疑問を持っている議員が複数います。そして、樹木を伐採してしまったこと、このことは住民に対して当初予算12億円についても、さらに16億円に膨れ上がったことについても、建設費についてはほとんど触れられることもないままに2,175名の住民要望を無視したことにならないのかなと考えますけれども、そのあたりもう一度お聞かせください。
 3点目は、前村長の時からの継承についてというところで、その文化財などを保存していく、保管していく場所というところで今お伺いしましたけれども、そういう部分、確かに継承されているところもありますけれども、全体像としては前村長から私が伺った計画とは少し違うのかなというふうに思います。これでは誰が何をつくろうとしているのか、責任の所在、今回つくることというのは、もちろん現在の山田村長が責任者ということでしょうけれども、継承、引き継いでいると言われると、そのあたりが曖昧になります。交流館建設は誰の考えで誰の責任でつくろうとしているのか改めて伺います。
  • 村長
     2,175名の署名については、どういう経緯かは細かくそこは私も知りませんけれども、実際ここに書いたというのは事実ですし、皆さんがいろいろな思いを込めて書いていますから、そこについてはそこは大変きっちり受けとめたいというふうには思っています。
     2,175名の方に対して、造成工事まで始まったことが無視したのじゃないかということなんですが、これにつきましては先ほどちょっと触れましたが、その署名された方々の理由、交流館その中に要らないという方もいれば、これだけお金をかけることについての批判ですとか、いろいろな理由があると思うので、多分そこについて必要性のところでいいますと、私は必要だと思っていますので、そこは価値観の違いになってしまうので、そこは難しいですけれども、お金のかけ方、このお金をかけたことによって、この後の村の財政運営だったり、住民サービスが低下するんじゃないかと、そういう不安を抱えている方もいらっしゃいますので、そういう方に対しては改めて私のほうで説明するしかないと思っています。そういうことはきちんとやりたいというふうに思っていますので、そういうことで少しでも不安ですとか疑問が解消されるんであれば、そういう署名をされた方に対して一応お返しすることになりますので、そういうことはしっかりやっていきたいなというふうに思っています。
     あと、継承といいますのは、それはその文化財の保存・展示をやっていくという政策的なものは継承していますが、今回の交流館につきましては、まさしく私がこれは認めている計画でありまして、これは教育委員会と議論を重ねてきまして、こういう施設が必要だと私自身がそれをしっかり認識した上で進めております。大名議員にも答えましたが、私はこの施設が本当に必要な施設だと思っていますので、そこは従来から変わっておりません。やはりいろいろな批判は受けていますが、本当に最終的には村民の皆さんにつくってよかったと思われるようなものにしたいという思いは非常に強く持っていますので、これからもいろいろ皆さんの疑問や不安の声には、できるだけ丁寧に答えていきたいというふうに思っています。
     以上です。
 丁寧に答えていきたいというところなんですけれども、村持ち出し5億だったものが4億も増加したことを住民に対してきちんとした説明もないままに、まさか造成工事に着工しないだろうと思っていました。全く丁寧ではないように思うんですけれども、今のところ。全くということはないけれども、丁寧さはもっと必要かなと思います。
 そんな乱暴な行政の進め方はないだろうと思っていたので、本当に慌てたところがあります。急遽会合を持ち、その中で署名活動がよいだろうという提案を受けて、短い日数で署名活動しました。ちなみに署名を呼びかける文書は住民の方々がまとめました。しかし、半月程度では全村を回ることはできませんでしたので、活動報告を兼ねたチラシを新聞折り込みしました。このようなものですね。このようなものを新聞折り込みにしました。皆さんもごらんいただけていると思います。
 午前中の質問の中で、財政的視点が主だったと評価されました。確かに財政的視点を多く入れております。これまでの東海村と違い、右肩上がりではないこれからの社会、そういう中で財政を考えることは大切であります。
 また、このチラシには、文化財を大切にするというこの文化財保護法はわかった上で、そういうことをすることはほかの方法はないのか、もう一度、白紙に戻して考えたいというようなところに力点を置いたチラシを出させていただきました。その結果、今も私たち3人の議員のもとに署名が集まっています。出したほうが言うのも変ですけれども、正直これほど反響があるとは思いませんでした。
 そして、最近住民から聞かれるのは、ほかの議員さんはどのように考えているのということです。私はこれまでの事実、経緯は説明できますが、各議員が今どのようにお考えなのかはわからないので、身近な議員さんに直接お尋ねくださいと言っています。住民から尋ねられたとき、議員の皆さんはしっかり答える義務があると私は考えます。
 ここで、村長に署名活動に関係して視点を変えて質問いたします。
 行政が進めようとしていることに「待った」の署名を集めるということは、その政策に対する疑問や批判が含まれています。そこで、批判のある社会、言いかえれば批判のできる社会と言ったほうがいいですかね。そのことについて村長のお考えを伺います。
 理想的には批判のある社会のほうがよい、この言葉は最近目にしたものです。現実で自分が批判されることはつらいことでありますが、やはり批判のある社会のほうがよいと私も考えます。それは、個人的には自分の成長につながるからです。住民が主役、住民自治のまちづくりを目指す行政のかじ取り役として批判のある社会について、どのように村長はお考えでしょうか。
  • 村長
     お答えします。
     当然いろいろな政策をやっていく上では100%皆さんが賛成ということはあり得ないと思いますので、一定程度反対される方いますから、当然いろいろなもので批判というのは出てきます。批判もそれは村民の意思表示ですから、無関心よりは私はいいことだというふうに思っていますので、その批判にきちんと答えていくことも行政の責務でありますので、これだけ関心の高い施策になっていますので、これからもそこについてはきちんと答えていきたいというふうに思っています。
 お答えいただき、ありがとうございます。批判のない、または批判できない社会では閉塞感が蔓延します。理想と現実、相反する感情が同時に存在しますので、自分を強く持たなければ受けとめることができないと私も考えます。それを村長もしっかり受けとめるという姿勢、立派だと思います。村でも、そして役場内でも、そして私個人的にも批判をも受け入れる健全な社会、健全な職場環境、そして健康で強い精神を持ちたいと思っております。
 次の質問に移ります。
 2問目に入ります。再生可能エネルギー、特に太陽光発電システム導入について質問いたします。
 2009年にスタートした住宅向け固定買い取り制度が10年目となる2019年11月、ちょうど1年後ですね。これまでの買い取り保証がなくなる、いわゆる太陽光発電の2019年問題が迫っています。環境政策に力を入れてきた東海村では、太陽光発電システム導入の支援を国や県に加えて村としてもしっかりと取り組んできた経緯があり、相当数の家庭が2019年問題に直面するのではないかと考え、今回質問いたしました。
 まず、太陽光システム導入に対するこれまでの実績を資料としてまとめていただき、ありがとうございます。資料によりますと、2009年までの182件、補助が支給されたようですけれども、この全てが2019年問題の対象になるかどうか、個別のことはここではわかりませんが、補助件数の182件近くがまた補助金を受け取っていない家庭があれば、さらにその多くの家庭が1年後に迫った問題について疑問や不安を持たれているのではないかと想像します。
 そこで質問は、まずこれまでの取り組みについて伺います。そして、村では2019年問題をどのように捉えているのか、また太陽光発電システム導入支援に対する今後の取り組みについてお考えを伺います。
  • 村民生活部長
     お答えいたします。
     太陽光発電システムの導入に対する支援につきましては、地球環境の保全と村民の環境保全意識を高め、環境に優しいまちづくりを推進するために、提出しました資料にありますとおり、平成13年度から平成29年度までに1,068件の補助金を交付してまいりました。補助金につきましては、出力4キロワットを上限といたしまして、当初は出力1キロワット当たり10万円を乗じた金額を補助しておりましたが、多くの世帯へ補助金を活用していただくため、また太陽光発電システム設置に係る費用が下がっていることなどを踏まえまして、これまでに基準額を数回見直しまして、現在は出力1キロワット当たり4万円を乗じた金額を補助しているところでございます。
     次に、固定価格での買い取り期間の満了を迎える、いわゆる2019年問題、2019年11月以降に順次10年間の買い取り期間を終えることに対しましては、太陽光発電のエネルギーが無駄にならないよう各電力会社の買い取り方針や余剰電力の用途等の情報を広報紙やSNSなどで周知してまいりたいと考えております。
     また、太陽光発電システムの設置の需要は今後もあると思いますので、補助事業は継続してまいりたいと考えております。
     以上でございます。
 太陽光システム導入の補助事業は今後も続けていく方針であることを確認しました。再生可能エネルギーの割合を増やすために、担当課のみならず全庁挙げての一貫した取り組みが必要です。
 そこで、村長にお尋ねします。これからの再生可能エネルギー政策について、どのようにお考えでしょうか。
  • 村長
     村では地球温暖化などの深刻な環境問題については、村民、事業者、行政、それぞれの主体が実践していくのが重要だと考えておりましたので、まず村民につきましては太陽光発電システムの設置補助、事業者に対しては公共施設への太陽光発電設備の設置、これは村有施設の屋根貸し、土地貸し、こちらによる太陽光発電事業をしてもらう。行政としましては、公共施設への太陽光発電設備の設置ということで、それぞれの役割を果たしていくということで、これまでは太陽光による再生可能エネルギーの導入を積極的に進めるところでございます。今後につきましては、バイオマスも含めた本村の地域資源の活用を念頭に置きながら、多様な再生可能エネルギー導入について今調査研究を進めておりますので、そういうところも進めてまいりたいというふうに思っています。
 ありがとうございます。もう一度お尋ねします、村長に。
 これまで村では今お答えいただいたように、屋根貸しとか独自につけたりとかやってきて、力を入れてきたことは評価しております。その事業は地元企業の育成にもつながったのかなと思っております。私も、これに関する課題や提案を議会で取り上げ、また村の取り組みを高く評価してきたものです。公共施設は120の施設もあるようですけれども、今設置している建物等のほかに設置可能なところはないのかなと考えます。環境先進国ドイツ、その中でも特に環境首都を標榜しているフライブルク市に10年くらい前に訪ねたとき、至るところにソーラーシステムが導入されていました。駐輪場の屋根や幼稚園等のひさし、またビルの窓ガラスなど、一見それとはわかりませんでした。説明を受けて行政の取り組む姿勢が違うなと感心したものです。そして、先日、フライブルク市の新しい庁舎を写真で見たのですが、建物全体の窓枠に可動式ソーラーパネルがついていました。やはり意気込みが違うなと10年前の感動を思い出しました。
 質問は、今後の取り組みとして公共施設等への設置拡大をお考えなのかどうか、その辺、積極的に考えられるのか。研究しているというお答えだったんですけれども、そのあたりお聞かせください。
  • 村長
     太陽光発電につきましては、公共施設にじかにつける場合には維持管理費の低減につながるというところのメリットがないと設置に係る経費もかかりますので、そこは費用対効果を見なければならないというふうに思っています。先ほど私が申し上げた調査研究は、太陽光以外の再生可能エネルギーとしてバイオマスとか、そういうものも考えたいということで今研究をしていますが、太陽光については自然エネルギーではありますが、そのパネルが一定程度使った後の処分の問題とか課題等もいろいろありますので、やみくもにそのソーラーパネルをたくさんつくることがいいのかというと、ちょっとそこは多少疑問には思っていますので、公共施設として直近で言いますと東海中学校も結局つけなかったんですね。つけられるように校舎の屋根はそういうことも想定したんですが、やはりつけるのにかけるお金のほうがかなり大きいということでやっぱり費用対効果を考えて、今後の買い取り価格も含めて下がっていると考えると、どんどんこれからも公共施設につけていくのかというと、そういう少しタイプが変わったものとか、さらに新技術かなんかで、もっと効率性が上がるとか、廃棄物の処分がなくなるとか、多分いろいろな課題が解決されないと太陽光はそれほど増えていくのは難しいのかなというふうに思っていますので、太陽光に限らず、なかなかうちは風力とか水力が難しいところあるんですが、バイオマスやなんか、そういう新しい再生可能エネルギーが生み出せればなというふうに思っています。  以上です。
 確かに買い取り価格とかは下がってきましたけれども、余りにも費用対効果が悪いところはだめだと思うんですね、もちろんね。ですけれども、昼間使っているところとかというのは、結構そこで消費する電気というのを再生可能エネルギーで使えるのかなと思うと、私はもうちょっと積極的であってもいいのかなというふうに思いますけれども、その辺はぜひいろいろ検討してください。
 それから、再生可能エネルギーいろいろな方面で研究していくということは賛成ですので、ぜひ進めてください。
 3問目の質問に入ります。
 フクシマ由来の汚染土壌について質問いたします。
 この件については9月議会でも取り上げましたが、改めて質問いたします。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴い放出された放射性物質によって、東海村内にもあちこちにホットスポットや高い線量を示す汚染エリアがありました。その後、除染作業という名のもとに阿漕ケ浦公園や真崎古墳など村内6カ所において汚染土壌や汚染した落ち葉等は保管管理されてきましたが、その汚染土壌等の一部は9月頃から環境省の実証事業として原子力機構内に移動すると説明を受けました。
 そこで質問は、まず進捗状況を伺います。また、環境省では中間とりまとめをし、報告するとのことでしたが、報告はあったのでしょうかお伺いします。
  • 村民生活部長
     お答えいたします。
     1点目の実証事業の進捗状況ですが、真崎古墳群、豊岡なぎさの森の一部の除去土壌の埋め立て、原子力科学研究所敷地内での第1区の施行は10月中旬に完了いたしまして、空間線量率や作業員の個人被ばく線量、地下浸透水等の測定が実施されております。
     また、阿漕ケ浦公園、豊岡なぎさの森の一部、石神城址公園、白方公園、平原南部工業団地、第3児童公園の除去土壌を埋め立てる第2区につきましては、これから着手し、来年3月に施工完了となる見込みとなっております。
     なお、除染廃棄物等は除去土壌と同様に運搬が終了しておりまして、フレキシブルコンテナに収納された状態で仮保管されている状況でございます。
     2点目の中間とりまとめでございますが、環境省からは年度内を目途に行うと聞いております。
     以上でございます。
 9月議会質問で取り上げました白方コミセン、12マイクロシーベルト・パー・アワーの汚染土壌の管理について現状と今後の扱いについて伺います。
 また、ほかの公共施設における汚染土壌の管理はどのようになっているのでしょうか。
  • 村民生活部長  お答えいたします。
     白方コミセンにおける福島第一原子力発電所事故由来の汚染された土壌でございますが、平成23年に同敷地内のケヤキ周辺の表土を削り取り、その表土を同敷地内の地中に埋め、表面の被覆を行っております。
     なお、その場所の空間線量率については、NIIシンチレーション式の放射線測定機により0.1から0.15マイクロシーベルト・パー・アワーであることを平成28年4月に確認しております。そのほかの公共施設等におきましては、村内の公園や子どもの遊び場等の除染作業を平成26年に行いまして、現在は学校や公園、コミセンなど111施設、406地点で定期的に測定を継続して、それらにつきましては村公式ホームページで公表しております。  以上でございます。
 今回のこの質問を通じて、これまで曖昧であった部分、つまり3・11当時12マイクロシーベルト・パー・アワー、これは多分東海村の中のホットスポットで一番高い線量だったと記憶しております。その汚染されていた土壌を現在は、先ほどありました白方コミセンの中で保管している、素掘りの状態ですね、素掘りの状態で埋めている状況であると、ようやく現在の担当課が認識していただけたものと思います。これまで記録を残し、しっかり引き継がれてこなかったために、このあたりが曖昧だったのかなと想像します。9月議会でも情報の保管・管理について意見を述べましたが、原子力施設を有する村として、しっかりした担当課があるのですから、そのあたりの記録はしっかりやっていただきたいと思います。
 先ほど他の公共施設における汚染土壌の管理として質問したのは、白方コミセンと同じように中丸コミセンにあったホットスポット、たしか4マイクロシーベルト・パー・アワーぐらいだったと思いますけれども、その状況について聞きたかったのですが、私の聞き方がちょっと漠然として聞き方が悪かったかなと思います。
 そこで質問です。白方コミセンのケヤキの周りで当時12マイクロシーベルト・パー・アワーあった土壌ですが、今後どのようにされるのか伺います。例えばフクシマ由来の汚染土壌ということで、今行われている実証事業に加えて処理していただくことはできないのでしょうか。できないのであれば、現状白方の敷地内に埋められている汚染土壌について、例えばそのまま保管するのか。保管するのであれば現在どのくらいの線量があるのか。地上の線量ではなく、地上の線量は28年度で0.1から0.15マイクロシーベルト・パー・アワーという報告を先ほど受けましたけれども、地上ではなくて、埋めた土そのものを調べる必要があるのではないかと考えますが、いかが判断されますか。
 また、現地には汚染土壌が埋められていることを示すものが何もありませんでした。私が見たときにはありませんでした。9月のときにもありませんでした。表示しなくてよいのかなど今後の対応について伺います。中丸コミセンの汚染土壌についても同じ扱いになると考えますので、白方コミセンでお答えください。
  • 村民生活部長
     お答えいたします。
     環境省では現在行っております除去土壌の埋立処分に係る実証事業につきましては、福島県外の汚染状況重点調査地域において保管されている除去土壌の処分に向けて、埋立処分に伴う作業者や周辺環境への影響等を確認することを目的としておりまして、村とJAEAとが本年5月に業務委託契約を締結して進めてきたものですので、実証事業で確認する内容の整地、正確性を期するためにも、白方コミセンのものをこれから追加することは適切でないと考えております。
     続きまして、今後の白方コミセンの対応でございますが、再質問の際にもお答えしました公共施設等における放射線測定につきましては、引き続き茨城県から派遣を受けております原子力施設安全調査員等とともに行ってまいりたいと考えております。
     また、土壌の放射性物質濃度の測定や表示については、その方法等を勘案してまいりたいと考えておりますが、移設という点に関しましては環境省が示す除染関係ガイドラインを参照にいたしましても、除染方法には問題はないと認識しておりますので、現時点では考えておりません。
     以上でございます。
 少し時間がありますので、一言言わせていただきます。
 環境省が示しているものからは外れてないというところでわかりました。ただ、12マイクロあったものをそのまま埋めているだけで、そのままでいいのかなというのがどうしても納得いかない部分はありますけれども、そのあたり担当部署でも、しっかりともう一度考えていただきたいと思います。
 一言つけ加えさせていただきます。総務省が自治体戦略2040年構想というものを上げていますね。2040年の社会のあり方を想像し、これに対応する自治体行政のあり方を考えるというものです。2040年頃、国内では65歳以上の高齢者がピークになり、医療や介護などの社会保障費は今の1.6倍になると予測されています。そして、自治体職員の数も人口減や税収減に合わせて減っていくものと予想されています。そのころ、2040年頃、私が生きていれば80歳を超えています。社会保障費の増加につながらないように個人的には努力しますが、お世話になっているかもしれません。
 さらに、私が100歳になるころには若者と老人は1対1、1人の若者が1人の老人を背負う時代が来るようです。若者の負担を増やさない工夫が今から必要です。現在の村政にかかわっている私たちは、10年後はもちろん30年、50年先、その先も視野に入れておくことが大切と考えます。
 以上です。