えりいつ だいすき東海村 クローバー通信

恵利いつの村議会報告

平成31年3月議会質問内容

 東海村議会において平成年号の最後の一般質問者になります。しっかり取り組みます。
 事前に議長の了解をいただき、質問の順番を一部変更させていただきます。よろしくお願いいたしす。
 1問目です。歩いて行けるところに住民が集える場所づくりについて質問いたします。
 平成29年9月、東海村議会に、歩いて行けるところに集会所を求める内容の請願が真崎地区の住民有志により出され、その年の12月議会において、村に対し単位自治会が複数の地域活動拠点を保有することについて、補助金の充実や新たな支援策の検討を求める決議が全会一致で可決されました。執行部に対する意見は次の2点です。
 1つ、単位自治会が複数の地域活動拠点を保有することについて、自治会集会施設建設事業費補助金の拡充や新たな支援策を検討すること、2つ、支援策の検討に当たっては、それぞれの自治会が抱える事情や活動状況などを十分に把握し、自治会間で不公平となることがないよう留意することです。
 質問の1点は、この議会決議について、どのように検討が進んでいるのか伺います。
 2点目です。今年1月26日、行政対応にもどかしさを感じている住民と村長との懇談会が開かれました。地域からは約40名の方が参加、私そして真崎在住の議長も同席しました。
 そこで、2点目の質問は、村長はじめ担当職員を交えた1月26日の懇談会後の取り組み状況について伺います。
  • 村民生活部長
     お答えいたします。
     村では、平成29年第4回定例議会において原案可決された発委第3号 自治会の活動支援に関する決議に対しまして、昨年11月に1単位自治会に自治集会所は1カ所という方針や自治集会所以外の地域の活動拠点のあり方について、関係機関や地域とともに協議・検討を進めていくこととする基本的な考えを定めたところでございます。
     また、民間施設のスペースの一部をコミュニティスペースとして単位自治会が使用することについて事業者から話を伺ったほか、近隣自治体における取り組み事例等について調査を行ってまいりました。
     1月26日に村が主催した説明会では、新しいコミュニティー施設のあり方及び自治会加入率の向上をテーマに地域、真崎区自治会、行政の3者による検討会を立ち上げることが決定したところでございます。現在、地域において人選が進められているところでありまして、検討会では地域コミュニティーの強化、地域自治の推進、高齢化対策等について建設的な話し合いを実施してまいりたいと考えております。
     以上でございます。
 検討会を立ち上げることになったということで、やっと緒についたかなという思いです。ぜひ住民の方に寄り添うように前向きに話し合いの場に臨んでいただきたいと思います。
 再質問の1点目は、自治集会所以外の活動拠点のあり方について、基本的な考え方を定めたところとの答弁では、ちょっと漠然としています。どのような内容を定めたのか、具体的にお示しください。
 2点目は、バランスという考え方についてお尋ねします。住民間に不公平が生じないように村全体のバランスを考慮しながら施策を展開していくことは大切なことです。そこで、今回の質問に関する視点から、行政の言うバランスの考え方を伺います。
  • 村民生活部長
     お答えいたします。
     1点目の基本的な考え方の内容でございますが、村の施策同様、自治会関連施策についても、村全体のバランスを考慮しながら展開していくことを基本とし、1単位自治会が所有できる自治集会所は1カ所ということを示す一方、地域コミュニティーのさらなる強化を図ることなどを目的に、自治集会所以外の活動拠点のあり方について、関係者とともに今後検討していくこととした内容となっております。
     2点目のご質問でございますが、村には30の単位自治会がございますが、このうち原子力事業所関連自治会を除く26の単位自治会がそれぞれの自治集会所を保有しております。
     村では、自治集会所は自治会区域内に住んでいる会員が活動方針等を話し合う場、かつ自治会活動の足場となる重要な地点であると認識しております。1単位自治会に集会所は1カ所という方針につきましては、近年、自治集会所を建てかえた白方自治会や舟石川1区自治会においても遵守されておりまして、既存の集会所を解体し、自治会内での慎重な審議を経まして、新たな場所に集会所を建設しております。このようなことから、既に建てかえを終了した自治会との整合性を図るとともに、今後、建てかえを予定しており、まだ補助金を受けていない単位自治会との整合性を図るという意味のバランスに重きを置いておるというところでございます。
     以上でございます。
 行政のバランスという考え方はわかりました。また、住民サイドには住民サイドの、また活動する中でのバランスという考え方もありますので、そのあたり今後の話し合いの中で合意点を見つけていっていただきたいと思います。
 再々質問です。
 今回のことは住民からの提案、つまりボトムアップであり、地域づくりの理想形であると私は思います。顔の見える地域づくりのために、まさにバックキャスティングで住民自ら動こうとしています。というより、2年も前から動かれています。お給料はなしの手弁当で行政に、そして議会に地道に働きかけてこられました。この活動を代表されている方は「地域のエゴで言っているのではない。まず身近なところから取り組んで助け合うまちづくり、支え合うまちづくりが広がることを願っている」と言われています。
 そこで、村長にお尋ねします。
 1月26日の懇談会の場で、村長は「何らかの結論を出す必要がある。役場としてどちらもやらないで逃げることはできない」というようなことを言われたと記憶しております。これは集会所もしくは集まることのできる場所を行政が確保するという方向で今後取り組むということでしょうか。住民の方々はそのように受けとめられていますけれども、この「どちらもやらないで逃げることはできない」とは住民の方々の受けとめ方でよいのでしょうか、お尋ねします。
  • 村長
     お答えします。
     村の進め方につきましては、先ほど部長の答弁にありましたとおり、検討会がやっと立ち上がりますので、そこで議論していきたいというふうに思っています。私、地域コミュニティーの強化のためには新たな活動拠点が必要だろうと思いますので、どんな活動をするのかとか、どんな管理体制にするのかとか、使用頻度とか、いろいろなことありますので、そこを対話の中で明らかにして、それに必要なものはどうあるべきかと、きちんとその検討だけでずっと時間かけるんじゃなくて、ちゃんと解決策を見出すという意味で逃げない。どちらかというと時間かかってきて、今まで検討検討で来たので、もうそろそろ結論を出す時期だと思いますので、そこは具体的な対話の中で決めていきたいんで、あらかじめ村が用意しているとか、そこまで今言えませんけれども、きちんとした解決策を出したいというふうに思います。
 ありがとうございます。今、村長の言われた対話の中でというところと、これまでちょっと長く検討し過ぎたかなというところで、前向きに検討いただけるということで住民の方も心強いと思います。本当にこの住民との対話でボトムアップのこの政策を形にしていっていただけたらなと思います。
 今後、市町村の枠を越えた圏域化が国によって、いわば強引に進められるとしても、顔の見える、そして支え合う地域づくりは基本だと思います。今回の住民の訴えは、住民自治の精神にのっとるものであります。前例がないからこそ難しいところもあるでしょうが、行政の運営が一番難しくなると言われている2040年前後を乗り切るためにも、村の将来を考えるモデルとなるよう、しっかり向き合ってください。
 次の質問に行きます。
 2問目です。高齢者が活躍できる仕組みづくりについて質問します。
 高齢者とは、私にはまだまだ先のことと考えていましたが、今回の質問を考えるとき、2040年頃に生きていればですけれども、私は80代半ばで、2040問題の真っただ中であることを認識し、私自身、不安を覚えました。ここの大半の方はその真っただ中なのかなと思います。
 江田議員の代表質問でも関連した内容が取り上げられました。2040年に人口構成が激変、特に15歳から65歳の生産年齢人口の減少が加速し、高齢者人口が総人口の3分の1を超えると推計されています。介護が必要とされる85歳以上の人口が1,000万人にもなるそうです。政府諮問会議は、社会保障給付費が2018年の1.6倍に増えると予測しています。東海村における高齢者人口のピークは国より少し後ろにずれると考えますが、行政の運営はかなり厳しくなるでしょう。
 経産省の自治体戦略2040構想研究会の報告では、自治体職員が半数でも対応できる仕組みづくりを求めているようです。このような状況だからこそ、協働・共助のまちづくりがさらに求められます。そのとき、地域の担い手として高齢者の経験の豊かさが輝くと考えます。
 そこで、質問の1点目は、高齢者が地域で活躍できる環境づくりをどのようにつくり、持続していけるかについて取り組みを伺います。
 2点目は、高齢者の働く場として、また働くことによる生きがい、そして介護予防にもなるシルバー人材センターは、高齢者雇用安定法によって昭和61年に法制化されたとのことですが、東海村ではどのような位置づけか、またシルバー人材センターの現状をどのように捉えているか伺います。
  • 福祉部長
     お答えいたします。
     1点目の高齢者が地域で活躍できる環境づくりについてですが、少子高齢化が進展する中、高齢者のこれまで培われてきた知識や経験、技能を発揮できるように努めていくことが社会全体の課題となっております。既に地域の先駆者、生涯現役として活動いただいているご高齢の方に対して、改めて敬意を表するところでございます。
     その一方で、高齢化が深刻化する中、各地域での団体の存続や活動を次の世代にどうつなげていくかといった課題がございます。社会福祉協議会が支援するボランティア連絡協議会では、役員が団体を訪問し、同じ活動者の立場からさまざまな悩みを聞いたりして、相談に応じているとのことです。村といたしましても、関係者、関係機関と情報交流を図りながら、高齢者が活躍できる環境づくりについて、ともに考えてまいります。
     次に、2点目のシルバー人材センターの位置づけと現状についてですが、高齢者のライフスタイルに応じた就業、社会参加の機会を提供し、健康で生きがいのある生活の実現と社会福祉の向上に貢献している公益法人でございます。現在、会員数は334名で、用務員業務や広報紙等の配布、除草作業、刃物とぎなど請負業務は多岐にわたっておりますが、会員数の減少や作業可能な会員数の不足により断らざるを得ない業種があったり、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律においては、派遣業が週20時間未満の就業の遵守という観点から、多くの時間働きたくても働けなかったりしている現状でございます。こうしたことから、派遣の業務について週40時間までの就業が可能となる特例措置として、県を通じて国に要望しているところですので、多くの時間の就業が可能になれば会員の増強にもつながるのではと期待をしているところです。
     また、従来から開催しているパソコン講座に加え、今年度は自治会が地域の高齢者向けに行うパソコン講座に会員が講師として出向いておりますが、高齢者になっても教えている姿を目にすることで、シルバー人材センターの存在をより多くの方に知ってもらう機会にもなっているのではと思っております。
     村としましては、シルバー人材センターを高齢者が活躍する組織、地域社会に貢献できる組織として引き続き連携しながら協力してまいりたいと考えております。
     以上でございます。
 再質問は、その高齢者をはじめボランティア活動団体に村の施策や事業の担い手となってもらうような取り組みについてお尋ねします。
 村からの委託ということで、有償ボランティアも視野に入れるべきと考えての質問です。例えば郵便局員による高齢者の見守り訪問サービスです。現状は郵便局の方に月1回2,700円でお願いしていて、当事者には喜ばれていると伺っています。このサービスを、パソコン操作ができる高齢者を含めた地域の方、地域の団体に有償ボランティアとしてお願いするというものです。地域の絆も生まれると考えます。経費、税金ですね、経費はボランティア価格ということで削減できますし、村内の方にお金は支払われ、お金が村内で回ります。ボランティアの方は、やりがいとお小遣いを得ます。郵便局員に任せるほうが行政としては楽かもしれませんが、これでは地域の絆は育まれません。
 質問は、このように業者に依頼していたことを高齢者をはじめとする地域の方々に変えることはできないかと考えますが、そのことについての村の見解を伺います。
  • 福祉部長
     お答えいたします。
     地域では人材や活動の特性はさまざまであり、その状況を的確に把握しているのは、その地域の高齢者クラブやボランティア団体といった地域で活躍している方々でございます。地域ごとに異なる特性やつながりを通じて、高齢者が生きがいを持って活動するためには村とのかかわりをより強いものとして捉える必要がございます。活動意欲のある高齢者やボランティア団体等が積極的にサービスをする側に立つことにより、村の事業をサポートしていくことが社会貢献や雇用創出を含め、高齢者福祉の充実にもつながるとも思っているところでございます。
     本年9月には、いきいき茨城ゆめ国体が開催され、村外からも多くの来場者が見込まれるところです。会場でのボランティア活動や応援を通して村の魅力を発信していきたいと考えておりますので、高齢者の皆様にもかかわり合うことのできる場の一つとして、大会の運営にぜひともご協力をいただければ幸いでございます。
     村としましては、地域コミュニティーが薄れつつある現代において、経験と知識の豊富な高齢者が意欲的に活躍する姿が新たな地域の絆となり、さらなる住民活動の発展につながるよう、関係者や関係機関と連携を図ってまいります。
     以上でございます。
 国体とかでもボランティアとして活躍していただけたらという点、非常にいいことだとは思いますけれども、そのときにボランティアなのか有償、若干の有償ボランティアなのかというところも考えていただきたいと思います。
 高齢者の輝ける場づくりは、福祉の充実であります。シルバー人材センターの方々が働きやすい環境整備の支援も必要と考えるところです。しかし、一方で法的縛りがあり、自由がきかないので働きづらいことも耳にします。高齢者のためにつくりながら、意向が反映されない法律だなと感じました。
 超高齢化社会の2040問題に向けて、村としても早く手だてを講ずる必要があると考えていましたら、ある方から「法的な縛りを受けない高齢者の働く場、活躍できる仕組みづくりを村独自で取り組んでもいいのではないか」と提案されました。今回は質問ではなく、提案にしておきます。
 また、福祉関係だけでなく、ボランティア全体に関することで1点申し上げます。村が新規事業を立ち上げるときには、既存のボランティアがやる気を損なわないように事前に話し合いを持つなど補完の関係をつくるような配慮が必要と考えます。
 次の質問にいきます。
 3点目です。東海第二原発再稼働のメリットとデメリットについて村長に質問いたします。
 3・11以降、本議場において原電の再稼働問題について多くの議員から質問が繰り返されてきました。そして、福島第一原発事故から8年経過しようとする2月22日、日本原電は東海第二原発再稼働を目指すことを表明しました。
 質問は、国策としての原子力発電を地域として支えてきたと言っても過言ではない東海村ですが、3・11以降これまでの国や県の対応、避難計画策定などの行政の支援とか地元産業への支援などについてどうであったか、どのように受けとめていらっしゃるか伺います。また、国や県の支援で今後どのようなことを望まれるかお尋ねいたします。
  • 村長
     お答えします。
     広域避難計画策定に当たっての国、茨城県の支援でございますが、現在内閣府に置かれております東海第二地域原子力防災協議会の作業部会では、緊急事対応の取りまとめに向けて検討が進められているところでありまして、専門的見地を踏まえた諸課題解決等の観点からも、自治体の広域避難計画の充実化に向けた支援も行っていただいているというふうに受けとめております。
     一方、本村としましては、過去2回の広域避難訓練における検証を通して、住民にわかりやすい広報、一時集合場所での受け付けの工夫、避難場所の環境向上、代替災害対策本部における通信機材の整備等の対策を必要としておりますので、国や茨城県においても、これらの課題等の解決に向けた協力かつ主体的な支援のほか、特に国にはPAZ、UPZにおける避難、屋内退避等の防護措置にはそれぞれ相違があり、PAZは全面緊急地帯で即時避難が原則とされているところ、UPZについては原子力施設の状況に応じて段階的に避難を行うことになるなど、防護措置に関する住民理解促進に一層努められるよう求めてまいりたいと考えております。
     以上です。
 村長は先の12月議会で阿部議員の質問に「メリット・デメリットについては視点観点により、さまざまな意見があるので、住民から意見を聞く中で勘案していく」との答弁でした。どうもはぐらかされていたような、聞いていて釈然としませんでした。
 でも、今は日本原電は再稼働を目指すと、しっかりと方向を示しました。再稼働を目指すからには、莫大な費用をかけて対策を進めることになります。財政的担保のない原電が莫大な費用をかける前に、立地自治体としては意向をしっかり示すべきと私は考えます。
 そこで、本村または村民にとって再稼働のメリット・デメリットについて、お考えを改めて伺おうと思っていたのですが、昨日の阿部議員の質問でも答えを濁されているというか、歯切れがよくなかったので、少し角度を変えて質問いたします。
 昨日、村長は村が議論をリードするようなことはよくないと考えると答えられました。ちょっとメモですので、そのとおりかどうかわかりませんけれども、なぜメリットの項目取りをするだけのことで、村が議論をリードするということになるのでしょうか。村長のお考えをわかりやすくお聞かせください。
 もう1点です。1度動かすと、万一の事故のときの不安を持ち続けなければいけません。今このまま廃炉に向かえば燃料は既に8年間冷却していますので、このリスクの差は大きいです。私は再稼働には反対の立場ではありますが、仮に再稼働したとしても動かせる期間は最長20年、安全対策等もありますから、稼働できるのはせいぜい10数年となります。そのわずかな10数年のために安全対策費に費やす経費は1,740億円、さらに増えるとも言われています。東電から支援を受けようとしている原電にとって、コストパフォーマンス、経済的合理性がないことは明白です。
 質問は、仮に動いたとして、これまでの実績から推測して、東海村の税収はどの程度増えると見込んでいるのか。見込みなので税法には抵触しないかなと思うんですけれども、いかがでしょうかお尋ねします。
  • 村長
     議論を村がリードするのはよくないみたいなことを申し上げましたが、これ1つ事例に出すと、最近の動きとして松江で自分ごと化会議という住民が立ち上げた会議があって、この中でも本当にいろいろな、これは住民の方々から沸き上がった会議なんですが、いろいろな疑問点とかが住民から出て、その中で議論していくみたいなことが行われている例があるんです。やっぱりこれは行政は一切タッチしていませんから、多分そういう形で住民の方がどんなことを不安に思ったり、いろいろ課題だと思っているかというのは出てくる。そういうものがやっぱり本当に住民の方が何を考えているかというのが一番把握できると思うので、まずこういうテーマありきとかというのはいかがなものかということで、そういう雰囲気が出てくることを期待したいなというふうに思っていますので、現状では村が主体的に動くことについては、ちょっと今のところは静観したいというふうに思っています。
     2点目の税収の話なんですが、当然、以前稼働したときの税収を参考にすることはできますが、これはそもそも税収を公表するということは、これは個人というか法人の特定する話だったもので、これは基本的にはお話はできませんので、私自身の手元にはその稼働した当時の税収も今手元に数字もありませんし、持っていたとしても、それは個別には公表はできないということは、税法上のこれはいろいろな守秘義務がありますので、そこはご理解いただきたいというふうに思います。
 なぜ見込みで言えないか、聞けないのかなと思ったのは、この2020年、これ広報ですね、ここで常陸那珂の火力の3号炉というんですかね、それが動くと少し税収が上がっているので、これ見込みを載せているんだなって勝手に解釈したんですけれども、だったら見込み出せるのかなと思ったんですけれども、そういう点で住民は情報が欲しいわけですよね。そこでその抵触しない範囲で情報を知りたい。その上で個々人が意見がまとまっていくのかなって考えます。
 先ほど自分ごと化会議、議論の場というのは私も前々から言っていますので、それもすごく大事かなと思います。その情報が余り出せないというのは、村長はその住民に対して村の持っている情報を余り共有せずに村民の意見を聞き、判断させるということなのかなというところで、そのあたりはどんななんですかね、情報をできるだけ出していただきたいと思うんですけれども。
  • 村長  情報を共有できるものと言うんですか、情報は提供したいというふうに思っていますが、村のほうで情報をいろいろ選別して出すというのはどうかなというふうに思っていますので、公表できるものについてはそれはどんどん出していきたいというふうに思っています。
 わかりました。
 じゃ、4問目に入ります。
 団塊の世代が後期高齢者になる2025年は目の前に迫っていますが、それ以上に深刻さが増す2040問題、2040年を超えることができれば地域の持続可能性は大きく高まるとまで言われています。そのことをしっかり認識して、これからの行政運営、特に公共施設のあり方について考えなければなりません。
 では、財政見通しから考える「(仮称)歴史と未来の交流館」建設問題について質問します。
 (仮称)歴史と未来の交流館建設について、建設費が12億円から16億円にはね上がったことなどに対し、多くの村民から疑問の声があるので、事業を中断して住民に説明することを、江田議員、清宮議員とともに私も訴えてきました。また、昨年11月5日、2,175名の署名を村長に届けました。
 しかし、行政はためらうことなく予定地の造成工事を進めました。先の12月議会では「工事を進めながら説明をしていく」「工事の中断はしない」とのことでしたが、いまだに説明の機会は設けられていません。住民の声を無視したような現状の進め方ではなく、ここは計画を一旦取り下げ、財政面など住民の不安、疑問について説明責任をしっかりと果たすべきです。
 1回目の質問は村長にお尋ねします。村長はいろいろな場面で「財政的には大丈夫」と言われていますが、その根拠をお尋ねします。また、建設費や維持管理費等の説明について今後の予定を伺います。
  • 村長
     お答えします。
     歴史と未来の交流館につきましては、建設工事の実施設計が間もなく完了いたしますことから、まずは議員の皆様に施設の概要、建設費を含む事業費等につきましてご説明させていただきたいと考えております。広報とうかいや村ホームページにおいて同様の内容を掲載するほか、リーフレットを作成して広く村民へ説明し、取り組みへの理解と機運醸成を図ってまいりたいと思っています。
     次に、財政状況についてでございますが、村上議員にもお答えしましたが、再度お答えしますが、本村の今後5年間の財政見通しは3月10日の広報とうかいでもお知らせしましたが、歳入につきましては、2022年には新規の大規模事業者の創業により、村税が増える見込みであります。歳出につきましては、2021年以降はもう交流館の工事が終了することから投資的経費が減ることを見込んでおります。
     平成30年末の財政調整基金残高の推計は、平成29年3月に作成しました長期財政見通しでは約68億円と見込んでおりましたが、実際には平成30年度末残高は約72億円となる見込みであり、決算を考慮すると、中長期的に見ても繰越金の活用や歳計剰余金の確実な積み立てを行うことで財政調整基金が大きく減少することはないと見込んでおります。
     歴史と未来の交流館の建設につきましては、平成31年度と平成32年度の2カ年の継続事業として支出する予定ですが、その財源として基金積み立てを行うなど計画的に確保しております。
     今後においても村として必要な事業への投資を行いつつ、将来においても住民が安心して暮らせる村であり続けるよう健全な財政運営を行ってまいります。
     以上でございます。
 財政のほうでは強い村長ということは伺っておりますけれども、いろいろ特に強いということは伺っておりますけれども、今のご答弁は都合のよい数字ばかりを並べたように聞こえました。東海村は財政的にバラ色なのかと住民や職員が受け取ったのではないかと思います。
 では、再質問です。
 2カ年の継続事業ということで31年度予算では3.9億円計上されていますが、なぜ3.9億円なのでしょうか。また、どのような工事を予定されているのか伺います。
  • 建設部長
     お答えいたします。
     歴史と未来の交流館建設にかかわる工事費につきましては、平成31年度から平成32年度にわたる継続事業でございまして、平成31年度予算で3億9,140万円を計上させていただいているところでございます。平成31年度の工事内容につきましては、土工事、基礎工事、躯体工事を予定しており、これらに要する工事費用を積算したところでございます。
     なお、年度末には建物の骨組みが完成する予定となっております。
     以上でございます。
 この3.9億ですね。これまでに示されている予算15億8,900万円から3.9億円を引くと約12億、まるで計画がスタートした当初予算、6年前から昨年5月までに示されていた予算に戻ったみたいで、ちょっと不思議な数字で分割してあるなと思ったのは思い過ぎかもしれません。
 昨日の河野議員の質問に「今後、設計変更もできる」と答弁されていましたが、これからさまざまな理由がついて建設費が上がるのではないかと心配します。建設費は15億8,900万円が上限と今は明言されていますが、3D動画作成など計画されているようですが、いろいろな名目で出費がかさまないようにお願いいたします。
 平成29年度にまとめられた長期財政見通しの一部を資料として提供いただき、ありがとうございました。この数字を見ると、毎年毎年、基金の取り崩しが予定されています。これでは健全な財政状況とは言えないと考えます。単年度で見ると、健全財政が保たれたとしても、基金残高が減り続ける見通しに変わりはありません。長期財政見通しや3月10日号の広報とうかい、5年間の村税収入を見ても減っていく傾向にあります。一気に大きく減少はしなくても、徐々に減っています。
 村長にお尋ねします。
 質問の1点は、2022年に大規模事業所創業により、一時的税収が増えることはあっても、税収が徐々に減少していくこと、また財政調整基金も減少していくことについて、どのようにお考えですか。
 2点目は、先の12月議会で大名議員の交流館建設に関する質問に対し、「今この時期を逃すことはできないと思っている」と村長は言われました。なぜ今この時期なのでしょうか、お尋ねいたします。
  • 村長
     お答えいたします。
     まず1点目ですけれども、今回策定しました5年間の財政収支見通しでは、村税の増減を見込んでおりますが、今後においての村税の推移は、国や地域の醸成や経済動向の変化など、さまざまな要因が影響すると考えております。現在、村では優良な市街地を形成する区画整理事業を進めることで、移住や定住の促進に、また地域の企業支援などの産業振興の施策により、地域経済の活性化につながる取り組みを進めております。子育て世帯をはじめ、人や企業を呼び込み、引きつけることで誰もが住みたい、住み続けたいと思わせる魅力あるまちを形成し、将来の税収増につながることを期待しております。
     2点目の「今この時期を逃すことはできない」と、この言わんとするところですが、今までも繰り返し答弁しておりますが、これまで歴史資料館建設計画やふるさと伝承館構想など必要性は認められつつも、4度にわたり建設が見送られた経緯があります。そして、この交流館は平成25年の基本構想策定から6年という長い年月をかけて議論がなされ、議会の議決をいただきながら計画的に進め、今実施設計が完了するところに到達したということです。疑問の声もある一方、広報やとうかいまるごと博物館事業を通じて行ったPRなど、これまでの取り組みにより、交流館に対する理解や期待、賛同する声がどんどん広がってきていると感じております。
     なぜ今この時期なのかということでいえば、一言で言いあらわせば私の決意でありますが、このような交流館の整備を望んでいる多くの村民の期待にも応えて、自信を持って事業を進めたいというふうに思っています。
     以上です。
 いろいろな施策で企業とか人口を増やしたい、これは本当大事なことなんですけれども、どの自治体もやっているんですよね。東海村だけがやっているんだったら、それも大きな効果になると思うんですけれども、どの自治体もやっていますし、県は2060年には290万人ぐらいだったり、人口が2060年ぐらいには100万人ぐらい減るとかというのを前に資料見たことあるんですけれども、そういう状況で東海村だけ一人勝ちはなかなか難しいと思うので、甘い見込みよりも、もうちょっと厳しい見込みのほうがいいのかなと思いました。
 それで、早口ですみません。文化財の保管、そして展示を否定するものではありません。子どもたちにもいろいろな経験をさせてあげることができればいいと思います。しかし、それは交流館を新たに建てなければできないことではないと考えます。今、実際すばらしい活動を生涯学習課でやっていただいております。
 先日、交流館新設ストップの看板を住民の方と立てていたとき、たまたま近くを通ったご婦人が、1カ所に高価な施設をつくるより、その方は「500万円か1,000万円くらいで近くに集まれるところをつくってくれるほうがいい」と言われました。そのとき私は「1,000万円かけても16軒できますね」と答えたのですが、大きな間違いでした。1,000万円のシンプルな建物であれば160軒も建つんですね。歩いて行けるところに集まれる場所が160軒、そんなには必要ないでしょうけれども、できますよという金額。この一口に16億円と言っても何と大きい金額か、税金なのかということを、初めてお会いしたその方との会話で、その方との会話がきっかけで肌で感じることができました。
 高齢化、貧困化、孤独化で高齢世代が重みを増す中、2040年をどのように乗り切るかは行政の大きな課題です。加えて、本村の場合2040年頃に公共施設、中学校、小学校ですね、大規模修繕が相次いで必要になってきます。公共施設等総合管理計画は策定されていますが、よく見ると、かなり甘い見込みになっているので、計画通りにはいかないんではないかなと思います。ここには交流館や神楽沢橋はまだ含まれておりません。みんなで叡智を出して若い世代への負担は少しでも軽くしておくべきと考えます。
 次の質問に行きます。
 最後の質問になります。取り上げることにも、とても重い気持ちですが、本村の状況を多くの人が認識することで虐待防止の見守りにつながることを願って質問させていただきます。
 東海村における児童虐待の現状と対応について伺います。
 日本小児学会の子どもの死亡記録検証委員会によると、虐待で命をなくしている子どもの数は、推計で約1日に1人に上るという発表があります。昨年3月に起きた目黒区の事件では、5歳女児のあどけない表情とともに「きょうよりもあしたはできるようにするからおねがいゆるして」とけなげに訴えるメモを思い出します。そして、今年1月、野田市では10歳の女の子の命が父親によって奪われています。
 虐待の報道があるたびに、二度と起こさないような対策を取るとしながらも、悲しいニュースは続いています。
 質問の1点目は、本村における現状、状況について伺います。
 通告していた2点目ですけれども、児童虐待の発見と防止対策についてですが、この点は初日の答弁でお答えいただいた部分もありますが、もし加えていただけることがありましたらよろしくお願いいたします。
  • 福祉部長
     お答えいたします。
     1点目の本村における児童虐待の状況についてですが、平成29年度の児童虐待相談対応件数は、しつけと称して暴力を振るう身体的虐待が17件、言葉での暴力や面前DVなどによる心理的虐待が9件、適切な養育を行わないネグレクトが21件の計47件となっております。
     本村においても、行政が注意深く見守りながら支援を継続している家庭が存在しております。児童虐待は性質上、表面化しにくい面もありますが、平成27年度の相談対応件数が35件、平成28年度が41件だったことから、年を追うごとに増えている状況でございます。
     また、子育て支援課で対応した虐待を含めた児童相談全体の延べ件数につきましても、平成27年度が1,597件、平成28年度が2,122件、平成29年度が2,938件で、2年間で約2倍になっていることから見ても深刻度は年々高まっております。
     2点目の児童虐待の発見と防止体制につきましては、初日の公明党、植木議員の代表質問にお答えさせていただきましたが、本村では庁内外の福祉・教育関係機関などで構成する要保護児童対策地域協議会を設置し、関係機関や地域からの虐待情報に応じて随時、協議支援の場を設けて対応してございます。
     加えて、その調整機関を担う子育て支援課では、虐待の未然防止・早期発見に係る取り組みとして「地域子育て支援拠点での相談体制」の構築や「親子のきずなづくりBPプログラム」の実施など虐待ヘの予防的介入を図るための親支援事業を展開するとともに、住民向けの講演会や勉強会の機会を設けるなどしながら、より多くの方に関心を持っていただき、地域全体で子どもたちを見守る視点を醸成する取り組みも進めているところでございます。
     以上でございます。
 ありがとうございます。正直言って、私は村内の状況をもう少し楽観視していました。改めて深刻さを痛感したところです。
 野田市の事件では、子どもに暴力が向いているときは自分は受けないで済んだという母親のコメントを聞き、驚きとともに怒りを覚えました。しかし、母親が夫からDVを受けているケースでは、子どもを守るためにとめにはいることができないとDV経験の女性の話を聞いて、問題の複雑をさらに感じました。
 再質問は教育長にお尋ねします。
 野田市の事件後、教育委員会ではどのような対応がされたのか、またこの事件では親に対して教育委員会の対応が問題視されていますが、このことについて教育長はどのようにお考えでしょうか。
  • 教育長
     お答えいたします。
     初日の代表質問の際、村上議員、植木議員の質問にもお答えしたとおり、教育委員会としましては、配慮を要する児童生徒や家庭について安全確認を行うとともに、関係機関との情報連携体制を徹底していくことを確認したところでございます。
     ご質問にありました野田市の事件での親に対する行政側の対応についてですが、本当に残念に思っております。亡くなられた心愛さんが必死にSOSを発した学校アンケートのコピーを渡してしまったというのが虐待のリスクを高めたと考えております。教育委員会としましては、子どもの安心安全、命を守ることを最優先に、たとえ恫喝ぎみに責められたとしても、毅然とした対応と複数の職員で対応していく考えでおります。
     また、相手と対応している間に警察や関係機関との連携、相談をとり、最適な対応をしていきたいと考えております。また、威圧的な行動が続く場合には、村にも顧問弁護士がいますので、顧問弁護士等に相談しながら対応していきたいと考えております。
     以上でございます。
 毅然とした態度ということと、それでもやっぱり1人では耐え切れないときがあるかもしれないので複数というところは、本当そこでよろしくお願いいたします。
 子どもを守るのはまずは親のはずです。しかし、核家族化した今日では、子どもたちを地域で見守り、育てる取り組みが必要と思います。そのときに歩いて行けるところに誰もが集える場があれば、ご近所のつながりや顔の見える支え合いで、このような残念なことは防げるかもしれません。以前にこの場で提案したみんなの食堂も開くことができます。
 2040問題は乗り越えなければならない壁ですが、交流館のあり方などを含め、住民みんなでベクトルを合わせることができれば、この2040問題、ピンチをチャンスに変えることができると思います。
 これで質問を終わります。