えりいつ だいすき東海村 クローバー通信

恵利いつの村議会報告

令和4年6月議会質問内容

◆光風会、恵利いつです。通告に従い質問させていただきます。

 1問目です。既存公園の管理の在り方と現在建設中の神楽沢近隣公園整備など、都市計画における公園についてお尋ねいたします。

 質問のきっかけは、5月半ばに舟石川近隣公園に行ったとき、クローバーなど芝生以外の草がほぼ全面に勢いよくはびこっている状況が気になったからです。その後、白方跡地公園にも行ってきましたが、こちらも芝生というよりも、たくさんの草が丈を伸ばし、数10センチもあるようなところもありました。原っぱのように見えました。雑草の中にはシロツメクサやアカツメクサも勢いよくはびこっていて、花摘みなどをするには楽しいし、バッタなどの昆虫もいるだろうと想像すると、草丈の伸びた公園も子どもたちには面白い公園なのかもしれないなとも思えますが、一方で住宅地の中なので、害虫の心配も残りました。

 昨日確認したところ、どちらの公園も現在は刈り込んであります。5月半ばより、きれいでした。サッカーボールで遊んでいる子どもさんもいて、定期的に刈ってくれると遊びやすいという、ちょっとそういう会話をしたところです。

 そこで、1回目の質問です。

 1点は、舟石川近隣公園や白方小跡地公園はどのような公園を目指してきたのか、また現状についてどのように考えているかお尋ねします。

 2点目です。現在、建設が進められている神楽沢近隣公園の今後のスケジュールについて、そしてどのような公園を造ろうとしているのか伺います。

建設部長 お答えいたします。

 1点目のご質問について、舟石川近隣公園は1.25ヘクタールと白方小跡地公園は1.02ヘクタールで、ともに総合的な憩いの場であり、安らぎを求めた人々の快適な環境を提供できる公園施設として整備いたしました。

 現状の認識ですが、当初の目的どおり憩いの場として子どもから高齢者までご利用いただいているのではないかと考えております。

 また、白方小跡地公園につきましては、昨今の豪雨に対する調整池機能の有効性が改めて認識されているところです。

 2点目の神楽沢近隣公園建設スケジュールにつきましては、令和4年度と5年度の2か年での工事となり、令和6年度中の開園を目指しております。神楽沢近隣公園は、東海中央土地区画整理事業の中心に位置し、事業の目指す本来の地形を生かした自然と住宅が調和した市街地に沿って設計されました。公園の設計コンセプトは「水と緑があふれ、自然、四季を感じられる憩いの場所。子どもから高齢者までが何度も足を運びたくなるような魅力ある空間づくり」とし、住宅地にありながら自然を堪能でき、伸び伸びとボール遊びができる芝生広場、水遊びができるせせらぎ、長さ28メートルの大きな滑り台、橋側にはスリーエックススリー用バスケットコートを2面整備する予定です。

 駅からも約800メートルと徒歩圏内にあるという特色を生かし、村外からも集客できるような東海村ならではの特徴的な公園になることを期待しております。

◆神楽沢近隣公園は、長い滑り台や水遊びができるせせらぎなどの地形を生かした公園ということで、完成が楽しみです。バスケットコートなどボール遊びができる芝生も魅力の1つのようですが、今、芝生の影が薄くなった舟石川や白方の公園も、建設当時はそれなりの費用をかけて芝生を張ったので、開園当初はきれいな芝だったと聞いております。

 そこで質問ですが、公園を整備する当初から現状の原っぱ公園を目指していたのか、それとも提出いただいた資料を見ると年間約700万円の管理費をかけて除草をしていますが、管理がうまくいかずに、結果として芝が除草に負けて原っぱのような公園になっているのか、2つの既存公園の建設当時の考え方はいかがだったのでしょうか。

建設部長 お答えいたします。

 既存の都市公園は、公園整備に関する検討委員会等を経て、地区の代表者の方々を中心に整備計画を取りまとめたものであります。コンセプトやゾーニングなど整備当初から明確な考え方がございます。

 しかしながら、整備後10年ほど経過し、部分的には芝が雑草に負けてしまう箇所があることも承知しております。原因としましては、施肥を行っていたところ、クローバーの生育を助けてしまったと考えられます。

 そこで、令和4年度の維持管理に関しましては、施肥を行わず、芝刈りの回数を5回から6回に増やすとともに、そのほかどのような対策が有効なのかについても検討し、芝生広場の再生に努めていきたいと思います。

◆答弁から、2つの公園とも建設当時には芝生の公園を目指していたけれども、管理が思うようにいかずに現状のようになったことが分かりました。

 神楽沢近隣公園はこれから整備されていくところですが、原っぱのような公園でもよしとするか、芝生の公園を目指すかで、建設に当たっての初期投資や管理の在り方が違ってきます。

 そこで質問ですが、現在建設が進められている神楽沢近隣公園においては、これまでの公園整備の経験を生かし、初期投資の軽減や管理費用の削減など新たな手法を検討しているのか伺います。

建設部長 お答えいたします。

 阿漕ケ浦公園のように指定管理者制度を活用するほか民間活力を得るなど模索しております。具体的には、国営ひたち海浜公園やつくば市の洞峰公園で進められているパークPFIなどが代表例です。

 パークPFIとは、平成29年に都市公園法が改正され、新たに設けられた公募設置管理制度のことを言い、公園内の土地を民間事業者、例えばカフェなどに貸し出し、その収益により、その周辺の園路、広場などの整備、改修等に使用する手法です。活性化と経費節減に寄与する手法となります。導入につきましては、様々な課題を整理しながら慎重に進めていきたいと考えております。

◆神楽沢近隣公園の広場は、きれいな公園を目指していることが分かりました。期待していますが、その芝生の回数など手入れいかんによっては既存公園のようになりかねません。設計の段階から開園後の維持管理を今いろいろ考えていらっしゃるということを伺いましたので、開園後の維持管理しっかり考えてください。

 資料から、舟石川近隣公園や白方跡地公園では年間6回の除草で、どちらも約700万円の委託料になっております。割ると1回100万円強ですね。公園の芝刈りには特別な技術は必要ないと思います。特に舟石川近隣公園は、ほぼ平面ですね。造園業者などの専門業者に依頼するという、これまでの考え方から大きくかじを切り、住民、例えば自治会や常会、ボランティア団体や住民有志グループに有償で任せてみるのもよいかと思います。まちづくりに住民の出番を増やすことで村への愛着も増えると考え、提案いたしました。

 次の質問に移ります。

◆2問目は、「生理の貧困」への対応と男性トイレに汚物入れを設置する取組についてですが、どちらも生理現象に関することです。

 まず初めに、男性トイレに汚物入れを設置する取組についての質問ですが、この件については、昨日の植木議員の質疑応答で方向性が分かりましたので、私の質問は省略しますが、前立腺がんで困っている声が数日前にも届きました。前向きな対応を住民とともに期待いたします。

 さて、生理の貧困への対応について伺います。

 「生理」という言葉を公で発することに、まだまだ抵抗を感じておられるかもしれませんが、生理現象の一つです。タブー視するものではありませんので、当たり前のこと、そして大事なこととして質問いたします。

 昨年6月議会において、コロナ禍で浮き彫りになった生理の貧困問題について質問をしました。その後、庁舎等のトイレに生理用品を配置したり、役場や社協、「きずな」の窓口において、必要とする方に袋に入れて配布するなどの対応が取られました。素早い対応だったと思います。

 また、村内の学校においても、指導室と学校の連携、関係者の理解でトイレに生理用品が設置されました。養護の先生方にはコロナ禍でお忙しい中、新たな取組に感謝いたします。

 前回の質問から1年が経過し、年度も変わりました。本村における生理の貧困の状況をどのように捉えているか伺います。

 また、これからの支援の在り方について、どのようにお考えでしょうか。

福祉部長 生理の貧困に対する取組と状況についてお答えいたします。

 まず、庁舎においての取組でございますが、昨年6月から「絆」や「なごみ」と併せ、コロナ禍で生活に困窮している世帯を対象に生理用品の配布を行ってまいりました。令和3年度の実績といたしましては、準備した200セットのうち191世帯に配布をしており、令和4年度につきましても新たに100セットを準備しておりますので、庁舎のトイレへの設置と合わせ、継続してまいりたいと考えております。

 今後の取組についてでございますが、国が今年2月に行った生理の貧困が女性の心身の健康等に及ぼす影響に関する調査によれば、「コロナ禍において生理用品の購入・入手に苦労したことがある」と答えた女性は8.1%であり、経済的な理由等で生理用品を購入できないと思われる方が一定数いることから、コロナの収束状況や国の動向注視しつつ、まずは令和4年度の配布状況を見ながら、事業の継続について判断してまいりたいと考えております。

教育長 続いて、学校の取組についてお答えいたします。

 トイレの個室への生理用品の設置につきましては、校長会、養護教諭部会において生理の貧困について理解を深めるとともに、設置の方法について検討し、昨年度2学期から村内小中学校全校で実施してまいりました。

 年度末にその取組についての実態調査を行ったところ、設置した分はなくなるなどの状況にあったものの、生理用品を準備できる環境にありながらも、学校に設置してあるものを当てにしてしまう児童生徒がいることや、困っている児童生徒の実態把握が困難であること、学校現場では子どもが困ったとき、自分で発信し、切り抜けるスキルを身に着けさせる必要があることなどが課題として挙げられました。

 そのことを踏まえて、今年度は児童生徒の心や体の自己管理能力の育成を図るため、「生理用品が必要なときは保健の先生に声をかけてね」というメッセージカードをトイレの個室に設置し、申出があった児童生徒に個別に対応することといたしました。

 それでも、申し出ることができない児童生徒がいることが予想されますので、心配される児童生徒には時機を捉えて養護教諭から個別に声をかけるなどの支援に努めているところでございます。

◆この問題は、コロナ禍をきっかけに「生理の貧困」というインパクトのある言葉によって生理で苦労している人がいることが明るみに出たのであって、コロナ禍が収まれば解決するとして一過性のことにすると、本質を矮小化しかねない問題と考えております。「貧困」という表現が適切か否かについても議論が待たれます。そのようなことからも、役場庁内において事業を続けていくことはよかったです。

 教育現場では、コロナ対策で子どもたちの感染防止等でお忙しい中、トイレ個室への設置に取り組んでいただき、本当にありがとうございました。

 ただ、残念なのは昨年の取組が後退しているということです。教育現場のことは先生方が様々な角度から検討された中での判断なので、基本的には尊重すべきと考えています。その上で3点質問いたします。

 1点目です。答弁に「本来の趣旨とは違った目的で使用されていると思われる」とのことでしたが、トイレの個室に生理用品を設置するに当たり、児童生徒に向けて、設置するようになったその理由ですね、貧困ということではなくて、体への心遣いとか大人の思いとか、そういうことについて説明をしたのか伺います。

 2点目です。トイレ個室に設置したことに対する児童生徒の反応や感想はいかがでしたでしょうか。

 3点目です。昨年度は困ったときにすぐ使えるように生理用品そのものを設置していたのに、今年度はメッセージカードだけにしたとのことですが、設置をやめることを児童生徒にきちんと説明をされたのでしょうか。3点伺います。

教育長 お答えいたします。

 初めに、1つ目のトイレの個室に生理用品を設置するに当たって、児童生徒への説明についてでございますが、学校や児童生徒の実態を踏まえ、発達段階に応じて説明を行った学校と、女子だけの取り出しの指導になってしまうことや児童生徒のプライバシーを考慮して説明は行わずに設置した学校がありました。いずれにせよ、困ったことがあったら保健の先生に伝えてほしいというメッセージカードを添えて、困っている児童生徒が他人の目を気にすることなく、生理用品を使用することができるような配慮をしてまいりました。

 また、どうして生理用品を置いてあるのかと児童生徒に聞かれた際には、養護教諭が設置している意図を伝えるようにしてまいりました。

 次に、2つ目の児童生徒の反応についてでございますが、学校では生理用品を誰が利用しているかを把握できない状況にあり、どのような反応をしているかをつかむことが困難な状況でしたが、特に児童生徒から目立った反応はありませんでした。ただ「使ってもいいですか」と養護教諭に申し出た児童生徒が数名おり、「困っているなら使ってもいいよ」と答え、躊躇なく安心して使用できる環境づくりに努めてまいりました。

 最後に、3つ目の今年度のメッセージカードのみを設置することに対する児童生徒への説明についてでございますが、特に説明は行っておりません。児童生徒から生理用品を求める声が聞かれた場合は、養護教諭に声をかけることを教職員間で共通認識しているところでございます。

 今後、生理の貧困については、児童生徒に対しても学級活動等で理解を図るとともに、支援が必要と思える児童生徒については、個別に適切な支援ができるように努めてまいりたいと考えております。

◆共通認識、先生方で持っていらっしゃるということは心強いこととは思います。事前の説明は学校によって取組が様々のようですが、やはり何らかの説明が必要だったと思います。

 答弁に「本来の趣旨とは違った目的で利用されている」とありましたが、本来の趣旨について子どもたちにどのように伝え、どの程度理解してもらったかです。トイレに設置されていたら、必要になった子どもたちは使うのが当たり前です。ここにいる誰もがトイレットペーパーを使うようにです。

 次に、トイレに設置していたものを引き上げて、なぜ保健室で渡すことになったかです。私の考えは、トイレの個室設置を続けていただきたいと思いますが、学校では総合的に判断され、トイレからの撤収が決まった。この方針は教育的視点で決めたにせよ、それにせよ、せめて子どもたちの声を聞いて説明をして撤収すべきではなかったでしょうか。

 ここにいる皆さん、想像してみてください。急にお腹が痛くなって、トイレに行きたくなったとき、これも生理現象だと思います。生理現象ですね。そのときに個室に駆け込んだらトイレットペーパーが置いてない。これは男女を問わず困りますよね。お腹が痛くて顔が青くなっているのに、ますます青くなってしまいます。

 女性は様々な要因で全く予期しないときに生理になることもあり、慌てます。若い頃はなおさらです。また、保護者のネグレクトや虐待、貧困で生理用品を用意してもらえない子や周囲の目を気にする子どもなどもいます。そんな子どもたちも躊躇なく安心して使用できる環境は、個室設置が一番ではないでしょうか。

 年配の人は思い出してください、トイレにペーパーが常設されるようになったのは何十年前くらいですかね。私が子どもの頃、ポケットティッシュなどという気の利いたものはなかったので、チリ紙を畳んで携帯していました。今は生活が豊かになったということだと思います。

 さて質問ですが、生理用品を設置したことから見えた課題を基に、今後の取組の在り方、例えば設置するかしないか、誰でも使っていいのか、限られた人だけが使うべきなのか、そんなことをいろいろ子どもと一緒に考えてもよいのではないでしょうか。それは子どもたちの深い学びにつながると思います。いかがお考えでしょうか。

教育長 お答えいたします。

 学校では常に児童生徒の健康安全を第一に考えながら、教育活動を行っております。その健康管理の中心を担っている養護教諭が、学校全体のコロナ感染対策に努めながら、体調を崩したり、けがをしたりした児童生徒の看護や手当てを行うとともに、児童生徒や保護者からの悩みや不安等の相談等に丁寧に対応する中、昨年度2学期からトイレ個室への生理用品の管理といった新たな業務に労を惜しまず取り組んでおります。

 そんな養護教諭あるいはほかの教職員からも、生理用品設置の取組について、設置の意義は認めつつも、学校現場では児童生徒に自己管理能力や困難を自ら切り抜けるスキルを身につけさせていく指導が重要であることや、日常的に児童生徒の理解に努め、支援を必要とする児童生徒に対しては、状況に応じて個別の支援を行っていく必要があること、また設置した生理用品の使用状況を定期的に確認したり、補充したりする時間を確保することが難しいことなどが意見として寄せられています。

 生理の貧困につきましては、今後も児童生徒の発達段階を踏まえながら、学級活動や保健体育科、家庭科、道徳科等の指導を通じて児童生徒と教師がともに考え、社会上の課題に対して理解を深めていくことができるように努めてまいります。

 その中で児童生徒が自分の身近で起こっている課題に向き合い、自ら解決しようとする力を養うとともに、一方では自分は大切にされている存在で、困ったときには、いつでも周囲に助けを求めることができるといった安心感を持って学校生活を送ることができるようにしてまいります。

◆安心感を持って学校生活が送れることは本当に大切ですので、その点よろしくお願いいたします。

 そして、設置することに対しての先生方のいろいろなお考えがあり、また時間がなかなか確保しにくいということも現実としてあるのも分かります。そのあたりも設置とか補給するとかというところあたりも、子どもたちと一緒に考えれば解決するかもしれないなと思うところです。憲法にも「健康で文化的な最低限の生活を営む権利を有する」とあります。そういう点からも、ぜひもう一度考えていただきたいと思います。

 もう1点、1回目の答弁でも今のご答弁でも、困ったときには自らSOSを出す、ほかの人に相談する、切り抜けるスキルを身につけるなどの課題を挙げられました。どの子にもそういった力を身につけてほしいと私も思います。

 しかし、突然やってくる体の変化や不快感、痛みなど様々な不安を伴う状況のときには、まずは学校において安心してその時期を過ごせる状況をつくってあげたいと私は思います。子どもたちに「あなたの体が大切ですよ」というメッセージ、その思いが伝わることが先ではないでしょうか。困難に負けないで生きていく力を育てる、レジリエンス教育ですね、それは別の機会にでもできると私は思います。

 生理は、女の子たちが将来子どもを宿し、産むための体の準備です。安心して学校生活を送れるように環境を整えることが大人の役割であり、教育や行政に携わる者の大切な仕事と考えます。そのためにも、ぜひまた先生と意見交換をする時間を持ちたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 次の質問に移ります。

◆重点施策の一つとして新たに設けられた総合相談支援課についてお尋ねします。

 村民一人ひとりの暮らしを支える福祉を推進するために、今年度から新たなアプローチとして総合相談支援課が設置されました。組織改編に当たり、それまでの相談体制の状況をどのように分析し、評価しているのか伺います。

 また、総合相談支援課はどのような体制で、どのような業務が行われるのか伺います。

福祉部長 お答えします。

 まず、今までの相談体制の状況分析と評価でございますが、近年における住民の困り事は複雑化、複合化しており、引きこもりや8050問題など制度のはざまで必要な支援に手が届かない方が増えてきており、そういった世帯を継続的に支える体制のさらなる推進が必要となっておりました。

 一方で、これまで福祉に関する住民の相談に対し、各課窓口において丁寧な相談対応を行いながら、関係部署が連携し、適切な福祉サービスにつなぐなどの支援を行ってきたと評価をしております。

 村では、多様化する住民の福祉課題に対応する体制を強化し、これまで以上に福祉の増進を支援するため、令和4年度から福祉に関する相談を受け止めるワンストップ窓口として総合相談支援課を新設いたしました。

 次に、総合相談支援課の体制と業務についてでございますが、課内に相談支援担当、障がい福祉担当、地域包括担当の3担当を設置し、事務職員のほか主任介護支援専門員、精神保健福祉士、社会福祉士、保健師、看護師などの専門職を配置し、どこに相談したらよいか分からない住民等の分野を問わない相談を受け止め、課題の解きほぐしを行いながら、介護、障がい、子育て、生活困窮など福祉に関しての複雑化、複合化する困り事等に対して、包括的な支援のコーディネートや関係機関につなぐ業務を行っております。

 また、これまで障がい福祉課で所掌しておりました業務や地域包括支援センターに関する業務を併せて行っております。

◆様々な問題を抱えている家庭に対しても、ワンストップの窓口を設置し、支援していくこの体制は、1つの窓口で相談が済むので住民はとても楽になると思います。また、関連する課がこれまで以上に連携しやすくなることで、漏れのない支援につながり、住民としては心強いです。うまく機能することを願いますが、役場のこの新たな体制は、住民にしっかりアピールできているのでしょうか。私が記憶しているのでは、この広報とうかい4月10日号で住民に紹介されただけではないかなと思います。見落としがあるかもしれません。

 もう1点、総合相談支援課のネーミングはなじみにくいと思います。漢字が幾つも並んでいるので、難しそうな窓口になったと捉えている住民もいます。大層な名前なので、自分の困り事など相談しに行ってもよいのかしらと、尻込みをされている高齢者がいると聞きました。

 例えば「何でも相談課」とか「困ったときに頼れる課」とか、もう少し今ふうのやわらかな親しみやすい名前にできないものかと思います。これは提案です。

 さて、再質問です。

 新たな相談窓口がこれまでの「なごみ」総合支援センターから総合福祉支援センター「絆」に移動することに伴って、「絆」のボランティア室が一部使えなくなりますが、そのことに困惑しているボランティアさんたちがいます。「村長は5月に開催されたボラ連の場でも、ボランティアの活躍に感謝し、期待していると述べられたのに」云々、「ボランティア団体は活動室をこれまで以上の競争で確保しなくてはならなくなる、そのような状況を分かっているのかしら」、また「ボランティア活動をやる気がそがれた」などの声が聞こえてきます。今回の事業の進め方の中で、住民、特にボランティアが置き去りにされているのではないかと思いますが、いかがお考えでしょうか。

福祉部長 お答えします。

 総合相談支援課につきましては、年内を目途に「絆」の会議室とボランティア室の一部を改修し、現在の「なごみ」から移転を行う予定でございます。これに伴い、「絆」の会議室が減ることになりますが、まずは村民活動センターやコミュニティセンターなど他の公共施設の会議室が利用できないかお願いするとともに、住民団体等の意見を丁寧にお聞きし、「絆」を含め村内の公共施設の利用状況を見ながら、新たな会議室の在り方について今後、全庁的に検討を進めてまいりたいと考えております。

 ボランティア団体の皆様には、これまで利用していた会議室等が使えなくなり、ご不便をおかけすることとなりますが、総合相談窓口という新たな取組の推進に向け、ご理解とご協力をお願いしてまいりたいと考えております。

◆今、答弁に、ほかの村民活動センターやコミュニティセンターなど公共施設の会議室が利用できないかということは、それを村が用意してくれるということなんですかね。それとも、各自同じように、一般の方がそれらの会議をお借りするときと同じように各自で取ってくださいということなのかなと思いますけれども、その「なごみ」が空くので、そこを使いますというように、具体的にあちこちあるので検討していくというのが、具体的にここをどうぞというふうに提示されているのかもしれませんけれども、もうこの段階に来ては「ここが使えるようになっております。ボランティアさんのためのお部屋です」っていうふうに場所を提示してほしかったですね。これから検討するとのことですが、重ねてそれであれば残念です。

 答弁で「新たな取組の推進に向け、ご理解とご協力をお願いします」と言われましたが、これは順番が違うのではないかと感じます。工事をすることが既に決まっているのだから、ボランティアは従うしかないと住民は嘆いています。今の答弁を聞いても、やはりボランティアは置き去りにされているように私も感じます。

 「協働のまちづくり」を標榜するのであれば、事前に関係するボランティアの利用状況や予想される問題点などのヒアリングを行った上で、課題解決策を提示できれば提示して、代替がなければ事前に丁寧な説明をして今後の協力を得る、そのような手順が必要でした。「協働」と言いながら行政に都合のよい協働であり、言葉だけと思います。

 福祉関係では特に住民の協力は欠かせません。各担当者がそれぞれに頑張っても、トップダウンで下りてきたことは一般職員さんは従うことになるでしょう。執行部は、住民との協働とは何か、どのようにすれば住民が生き生きとボランティア活動やまちづくりに参加できるか、もう一度しっかりと考えていただきたいです。今回のことについても、これによって影響を受ける方々との意見交換が必要と考えます。ボランティアのモチベーションが下がっているよとも耳にしますので、村長も、そういう場には、ぜひ一緒に加わって耳を傾けていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 以上で質問を終わります。